超新星爆発の余波をハッブル宇宙望遠鏡で観測 うお座の棒渦巻銀河UGC 12295

こちらは「うお座」の方向約1億9200万光年先の棒渦巻銀河「UGC 12295」です。棒渦巻銀河とは、中心部分に棒状の構造が存在する渦巻銀河のこと。UGC 12295は地球に対して正面を向けた位置関係にあり、中心部の棒状構造やそこから伸びる渦巻腕(渦状腕)がはっきりと見えています。

【▲ ハッブル宇宙望遠鏡で撮影された棒渦巻銀河「UGC 12295」(Credit: ESA/Hubble & NASA, A. Filippenko, J. Lyman)】

この画像は「ハッブル宇宙望遠鏡(Hubble Space Telescope:HST)」の「広視野カメラ3(WFC3)」で2019年11月と2021年5月に取得したデータ(近紫外線と可視光線のフィルターを使用)をもとに作成されました。

画像を公開した欧州宇宙機関(ESA)によると、ハッブル宇宙望遠鏡によるUGC 12295の観測は、超新星爆発の余波や宇宙における物質の進化についての理解を深めるための研究の一環として実施されたということです。UGC 12295では2015年8月に超新星「SN 2015ah」が検出されています。

冒頭の画像はハッブル宇宙望遠鏡の“今週の画像”として、ESAから2023年7月24日付で公開されています。

Source

  • Image Credit: ESA/Hubble & NASA, A. Filippenko, J. Lyman
  • ESA/Hubble \- Galactic island of tranquillity

文/sorae編集部

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