野村美術館 秋季特別展「茶碗―茶を飲む器の変遷と多様性―」8月26日から開催

茶道人.com編集部[著]

野村美術館(京都府京都市)では、秋季特別展「茶碗―茶を飲む器の変遷と多様性―」を8月26日から開催します。本展では、茶文化が日本に伝来してから約800年、茶の湯が成立してからほぼ500年が経過した器に着目し、展示しています。

日本各地でやきもの生産が活発化した18世紀、茶の湯では家元の存在が意識されるようになり、家元が「好み」の茶碗を始めとする茶道具を選定し、あるいは手造り茶碗を手がけるようになりました。展示品の中には、黒みを帯びた鼠色の中にある寂びがかった赤みを夕焼けと見立てたとされる「鼠志野茶碗 銘 横雲」や、徳川三代将軍家光が描いた立鶴の絵をもとに、小堀遠州が朝鮮に注文して焼かせたとの伝承のある「御本立鶴茶碗」などがあります。

一口に茶碗といっても、時間の経過や、茶の湯を担う階層の変化に伴いさまざまに変化し、多様性に富んだものになっています。茶の湯の歴史を体感しに、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

2023年8月26日から12月10日まで
野村美術館

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