日本と中国、処理水放出巡り応酬 NPT準備委員会で

発言する在ウィーン日本政府代表部の引原毅大使=7月31日、ウィーン(共同)

 【ウィーン共同】オーストリアの首都ウィーンで開催されている2026年の核拡散防止条約(NPT)再検討会議に向けた第1回準備委員会で7月31日、東京電力福島第1原発の処理水海洋放出計画を巡り、日本と中国が応酬する場面があった。中国側は処理水を「核汚染水」と呼んだのに対し、日本側は放出するのは汚染水ではなく処理水だと強調した。

 中国は、日本が国際社会の懸念に対応し「核汚染水の海洋放出計画の強行」をやめるべきだなどと主張。国際原子力機関(IAEA)は放出計画が「国際基準に合致する」との報告書をまとめているが、中国側は「報告書は海洋放出計画が安全とは保証できない」などとした。

© 一般社団法人共同通信社