【MLB】"古巣復帰”の新戦力が躍動 エンゼルスがブレーブスとの初戦を取る

写真:ソロ本塁打で追加点を叩き出したエンゼルス・グリチック@Getty Images

日本時間8月1日、エンゼルスが新戦力の躍動に助けられ、メジャー最高勝率のブレーブスとの3連戦の初戦を取った。

前日にロッキーズから獲得したばかりのランドール・グリチックとCJ クロンは早速スタメン出場。グリチックは4回表に右中間へのソロHRを放って2点目の追加点をもたらすと、クロンは9回にセンターへのタイムリーヒットを放ち、ダメ押しとなる貴重な4点目を叩き出した。そして、最後はホワイトソックスとのトレードで獲得したレイナルド・ロペスが締め、4対1でブレーブスに勝利した。

グリチックとクロンはともにエンゼルスでドラフト1巡目指名されてプロ入りしたため、今回のトレードは古巣復帰となる。

グリチックはデビュー前にカージナルスにトレードとなり、クロンは4年間エンゼルスでプレーしたあとにルイス・レンヒーフォとのトレードで放出されている。その後、グリチックはカージナルス、ブルージェイズを、クロンはレイズのあともツインズやロッキーズなどを渡り歩き、長距離砲としての実績を積み重ねてきた。

「トラウト以外でドラ1が育っていない」と言われて久しかったエンゼルスだったが、今やテイラー・ウォード、マット・サイス、リード・デトマーズ、そしてザック・ネトらのドラ1が主力に台頭。そこに今や実績あるメジャーリーガーとして、元ドラ1のグリチックとクロンが戻ってくる形となった。

グリチックはトレードが決まった際、同じドラフトで1巡目指名されたマイク・トラウトからメールをもらったという。当時の指名順位はグリチックが全体24位、トラウトが全体25位で、2人はマイナーでルームメイトだったこともある親友同士だ。
「エンゼルスデビューに14年かかると思っていなかった」とグリチックは感慨深く語る。

そして、クロンはチームの中ではトラウトを除けば唯一、エンゼルス最後のプレーオフである2014年を知る選手だ。エンゼルスを去って以来、なかなかプレーオフの機会に恵まれなかったクロンは、プレーオフ争いの真っ只中にいる古巣に復帰し、士気は高い。「今はできるだけ多くの試合に勝つことに集中している。少しでもチームに貢献し、手助けしたい」と語っている。

ブルージェイズとの連戦で4番打者のテイラー・ウォードが顔面に死球を受け、再び主力を故障で失ったエンゼルスだったが、即座にクロンとグリチックを補強し、故障者の穴埋め・打線の強化を行った。

ミナシアンGMはまだ補強を終えていないと表明しており、まだまだトレード補強があるかもしれない。エンゼルスは、文字通りオールインしている。

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