埼玉が誇る絶品お肉、欧州コンテストで金メダル1000個以上獲得した“サイボク” 世界に認められた味の秘密

講話で社の原点を述べた笹崎静雄会長=27日午後3時ごろ、日高市のサイボク

 渋沢栄一の思想と精神を今に生かそうと、深谷市などが行う「渋沢栄一ひとづくりカレッジ」の講話・施設見学会「ジカギキ」(経営幹部からじかに聞く)が27日、食品加工メーカー「サイボク」(埼玉県日高市)で開かれた。経営者ら約25人が参加した講話では、同社の笹崎静雄代表取締役会長が登壇。同社の原点や仕事に対する考え方などを語った。

 1946年創立のサイボクは、種豚の育種改良や肉豚生産、ハム・ソーセージなどの食品の製造販売などを手掛けている。サイボク製品はこれまでに、欧州の国際食品品質コンテストで金メダルを千個以上受賞。また、本社施設にはレストランや天然温泉施設などを設けている。

 サイボクは今年4月「埼玉種畜牧場」から社名を変更した。笹崎会長は「ただお肉を作っているのではなく、種という遺伝子からおいしいお肉が出来上がるという前提で始まった。これがサイボクの原点」と口にする。「なので、私たちは種豚を大切に飼っている」とした。

 また、仕事に対する姿勢として、「いろんな人が関わって初めて一枚のベーコンが出来上がる。『おかげさまで』『ありがとう』という気持ちで仕事をしていかないといけない」と語る。人々を巻き込むことで、良い仕事ができるとし、「渋沢栄一さんは人を巻き込む名人だったのではないかと思う」と推察した。

 参加者らは講話に参加したほか、天然温泉施設を利用し、レストランで食事をするなどした。

 同カレッジは深谷市と東京海上日動火災保険、チエノワ、埼玉新聞社の共催事業。

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