ニジェールクーデター支持 隣接2国、米欧反発で緊張

ニジェールの首都ニアメーで集まったチアニ将軍の支持者ら=7月30日(AP=共同)

 【ナイロビ共同】ロイター通信によると、西アフリカのマリとブルキナファソの軍事政権は1日までに共同声明を発表し、隣国ニジェールでクーデターを起こした軍の一部勢力への支持を表明した。両国は、ニジェールへの軍事介入は両国に対する「宣戦布告とみなす」と警告。他の周辺国や米仏はクーデターの動きに反発しており、緊張が高まっている。

 ロイターによると、フランス外務省は1日、ニジェールに滞在するフランスや欧州の市民らの希望者を対象とした退避支援を、同日にも開始すると発表した。民間航空機の運航が停止しており、政府の関与が必要と判断したとみられる。ニジェールを管轄する在コートジボワール日本大使館によると、退避支援の対象には、現地で国際支援などに関わる邦人13人も含まれる。同日時点で、邦人全員の無事を確認できているという。

 クーデター勢力側は、政変を率いた大統領警護隊トップ、チアニ将軍の国家元首就任を発表し、軍事政権樹立を既成事実化。チアニ氏はイスラム過激派対策で、ブルキナファソやマリとの協力を深める考えを示唆した。

© 一般社団法人共同通信社