犬は何時間留守番できる?最大時間の目安と犬の飼い主が絶対にしてはいけないNG行為とは

犬にとってひとりのお留守番はツラい…!

「うちの子、お留守番が苦手なの」という飼い主さんは多いです。実際、お留守番が苦手なわんちゃんはとても多く、お留守番に慣れるまで時間がかかったという声も少なくありません。

元々犬は野生動物だった頃も集団で行動していた動物です。そのため、ひとりきりで過ごすことに苦手意識を感じる犬は多く、「心細い」「不安」「寂しい」という気持ちが強くなってしまうと考えられています。

あまりにもお留守番が長いとストレスを感じ、愛情不足に陥ってしまうこともあるので、飼い主さんはなるべく早く帰宅できるよう配慮してあげましょう。

犬は何時間お留守番可能?最大時間の目安とは

一般的に、犬の留守番時間の限界は8時間〜12時間といわれています。犬と人間では時間感覚が違い、犬にとって1時間は人間の感覚で3時間に相当するといわれるほどです。

つまり、8時間ひとりぼっちで留守番している場合、丸1日ひとりぼっちで過ごしている感覚に相当します。これは寂しさや退屈さでストレスを感じるのも無理はありません。

共働きで家を空けなければいけないご家庭も多いと思いますが、できる限り8時間以内に帰宅するように心がけ、最大でも12時間以内には帰ってくるように努めましょう。

お留守番時に飼い主が絶対にしてはいけないNG行為

では、愛犬をお留守番させる時、飼い主はどのような行動に注意すべきなのでしょうか。ここではお留守番時に飼い主が絶対にしてはいけないNG行為を、理由とともに紹介します。

1.お留守番前のルーティンが毎回同じ

外出前、いつもの習慣でルーティンが同じになってしまう人は多いでしょう。しかし、ここには落とし穴が…。賢く飼い主さんが大好きな犬たちは、しっかり飼い主さんのルーティンを学習しているのです!

そのため、外出前のルーティンを見てしまうと「飼い主さんがいなくなっちゃう」と落ち着きがなくなったり、その後の展開を予想して不安になってしまい、ストレスを感じる原因になります。

なるべくお留守番させる前のルーティンを毎日ランダムに変えるように意識し、愛犬が「外出しちゃう」と気付かないように工夫しましょう。

2.お留守番前にいっぱい構う

「これから数時間は、会えなくなっちゃうから」とお留守番前にいっぱい構う飼い主さんがいますが、これはお留守番する際に余計に不安や寂しさを煽ってしまうためNGです。

なるべくお留守番前はいつも通りの態度を心がけ、できる限り出かけることを気付かれないようにしましょう。外出前に散歩へ連れて行き体力を消耗させて、そのまま昼寝させるという方法も1つの手段です。

3.外出する時に声をかける

外出する時、つい「行ってきます」と声をかけてしまう人は多いでしょう。しかし、お留守番が苦手な犬には逆効果となる恐れがあるので要注意です。

この言葉を聞くと「行っちゃうんだ」「どうしよう」と不安を煽ってしまい、吠えたりおしっこを漏らしてしまうなど、問題行動につながる原因になることもあります。なるべく愛犬に気づかれないようそっと出かけるようにしましょう。

ちなみに、帰宅直後も過剰に構うのはNGです。手を洗ったりカバンを片付けたりと準備が終わり、愛犬の様子が落ち着いてからたっぷり愛情を注いであげましょう。

4.お留守番中の環境が快適でない

お留守番中は少しでも快適に過ごせるように、環境を整えておくことが重要です。

お留守番中の環境が快適でないと、余計な不安をもたらすことになります。以下のような環境はお留守番中の不安を大きくしてしまうので注意しましょう。

  • 室温が適切ではない
  • 外の音が聞こえる場所に寝床を設置
  • 室内にあらゆる危険が潜んでいる

外から聞こえる音に不安や恐怖を感じる犬は多くいます。ストレスの原因となったり、不安からお留守番がより苦手になってしまう恐れがあるので、なるべく道路に面した場所ではなく、反対側の位置に休む場所を用意してあげましょう。

また、犬がいたずらしてしまう可能性のある電源コードや観葉植物、ゴミ箱など、室内にはあらゆる危険が潜んでいるので、このような要素は外出前にできる限り工夫して取り除いておきましょう。

まとめ

いかがでしたか。犬にとってひとりぼっちのお留守番は心細いもの。飼い主さんはできる限り不安にならない環境を整えてあげて、少しでも早く帰宅できるよう努めてあげましょう。

(獣医師監修:寺脇寛子)

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