「体験すれば、いざという時の準備に」夏休みを家族で防災を考えるきっかけに【わたしの防災】

夏休みに入って自由研究のテーマをどうしようかと考えている方必見です。県内には防災について体験できる大型施設があり、親子での体験で多くの学びを得ることができます。

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7月29日、静岡県の地震防災センターでは、小学生や家族を対象にしたイベントが開かれました。参加者は約80人。防災の専門家から地震や津波のメカニズムについて説明を受けた後、地震の怖さを体験しました。

大人が体験したのは県内各地を襲うとされている南海トラフ巨大地震を想定した震度7の揺れです。立っているのが精一杯です。子どもたちは、震度6弱の揺れを体験しました。

<参加した子ども>
「なんかすごい揺れて怖かったし、震度7の地震を体験しているのを見たら、夜寝れなくなっちゃいそう」
「津波もすごく怖くて、テレビの映像で見るだけではわからないことが多いので、揺れを実際に体験することが、身の安全につながると思いました」

学べるのは地震だけではありません。近年、頻発する水害についてもこんなコーナーが…。

<スタッフ>
「ここに水を流して川を作ります。どこを流れそうですか?これがやってみないとわからない」

水の流れを予想して安全だと思う場所に、家や橋などの模型を置きます。水を流し始めると…、子どもたちの予想とは違う流れが発生、模型の家は流されてしまいました。

<スタッフ>
「洪水とかで堤防が切れるところは、流れが速い流れの外側が多いんですね」

<参加した小学生>
「川が氾濫した時に、どこに(水が)行くかわからないから、地図とかを見て確認することが大切だと思いました」

イベントで講師を務めた、保田真理さんです。保田さんは東北大学で災害の研究に励む中、東日本大震災を経験。自らが体験したからこそ若い世代と知識などを共有したいと活動しています。

<東北大学災害科学国際研究所 保田真理さん>
「我々が思うよりも、自然をコントロールするのはかなり難しいことを知ってほしい」

一方、こちらは焼津市の防災学習室「しえ~る」。これから本格的なシーズンを迎える台風などの大雨を3Dで体験できるコーナーが設けられています。実際に風や光を感じ、大雨や台風の危険な状況を体験してもらうことで、事前に避難計画を準備しておいてほしいという願いが込められています。

<焼津市地域防災課 木村貴之さん>
「やはり目から入ってくる情報や耳で感じるもの、非常に体の中に残る。授業の話だけでなく、体験する施設に来ていただければ、よりリアルな状況を感じ、いざという時の準備になるのでは」

体験するからこそ、危機感が生まれる。学びは自由研究だけでなく本当に被災した際に生かされることが期待されます。

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