【写真特集】猛烈な風で倒木、冠水相次ぐ 強風にあおられ転倒も 台風6号(8月1日まとめ)

 大型で非常に強い台風6号が沖縄本島や久米島を暴風域に巻き込んだ2日。県内各地では次第に風雨が強まり、倒木や冠水などの被害が広がった。夕方からは本島中南部を中心に各地で停電が起き、住民らは明かりが消えた屋内で、蒸し暑さの中、不安な夜を過ごした。避難所には1人暮らしのお年寄りらが安全を求めて身を寄せた。沖縄本島地方では、台風の接近と大潮の時期が重なるため高潮による浸水のおそれがある。

 台風6号の接近に伴い、県内各地で被害が相次いでいる。各市町村や消防によると、倒木のほか、トタンやシャッターが風にあおられるなどの報告が多数ある。満潮の午後7時半ごろには、沖縄市泡瀬などで道路が冠水した。1日午後8時現在、強風による負傷者は4人に上っている。

 名護市辺野古のキャンプ・シュワブ付近では夕方ごろ木が倒れ、フェンスをなぎ倒して国道329号を一時ふさいだ。名護市消防によると通報を受け、久志分団が出動。木をチェーンソーで切り、通行できるスペースをつくるなど対応に当たった。

 那覇市では仲井真中学校の木が敷地外に倒れて道をふさいだ。恩納村では県道104号、糸満市では県道82号が倒木で道がふさがれた。大宜味村などでも道路への倒木が複数カ所であった。

 南城市、与那原町ではカーブミラーが倒れる被害があった。豊見城市では木製の電柱が倒れ、車に接触した。

 沖縄市泡瀬では午後7時ごろ、県道20号が約150メートルにわたって、少なくとも10センチほど冠水した。多くの車が進路を変えたほか、冠水した道路に入った車両も途中で道路脇の駐車場などに避難していた。泡瀬の水路周辺の道路でも複数カ所で冠水が確認された。この他西原町でも冠水があった。

 強風による転倒が相次いだ。嘉手納町で90代女性が転倒し、救急搬送された。那覇市でも男性が転倒し顔から出血した。うるま市では70代女性が外に出たところ風にあおられて額を負傷した。中城村では割れた窓ガラスで額を切る被害があった。

 沖縄市中央では、立体駐車場のモルタル製の外壁に縦横3~1メートルの穴が開いており、約10メートル下の道路に破片が散乱しているのが確認された。外壁が崩れ落ちたとみられる。近くの一番街商店街に住む男性(79)は「これまでの台風でたびたび外壁が崩れることがあった。何とかしてほしい」と不安げに話した。

 浦添市当山で民家の屋根瓦の一部が剥がれ周囲に飛散した。

 豊見城市の那覇空港自動車道、名嘉地インターチェンジ付近で工事現場の足場が傾き、強風の中で関係者が対応に追われていた。糸満市大里では高さ3~5メートルほどの土砂崩れが発生した。

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