牧区泉町内会「棚田のきらめき」 揺らめく明かり幻想的 ほっと一息 心も照らす

幻想的な景色が一面に広がる「棚田のきらめき」の会場

牧区の泉町内会は26日まで、棚田を1800個のLEDライトで照らすイベント「棚田のきらめき」を実施している。約8ヘクタールの棚田がライトアップされ、幻想的な景色が広がっている。点灯時間は午後7時30分から同11時まで。

「棚田地域振興法」に基づく活動の一環。10戸25人が暮らす同町内が、地域の活力創出、山間地の現状と魅力の発信、次世代への継承を目的に行っている。

ライトアップは2010年に始まり、ソーラーLEDを用いる現在のかたちになって今年で4年目。7月中旬に、集落住民や出身者、企業や専門学生らによるボランティア114人が参加して設置作業が行われた。

LEDは辺りが暗くなり始めると、15分間隔でピンク、緑、金、青色の順に色を変え点灯。棚田の傾斜や長く続く農道が、LEDによって浮かび上がる。

棚田を見渡せるテラス席や、農道の中ほどにはベンチを用意。来場者は静寂の中、ホタルのような明滅を見つめて思い思いの時間を過ごしている。

千葉県から帰省中の妹家族を連れて来場した、同区切光の秋山順一さん(65)は「都会では見られないこの風景を、ぜひ見せたいと思った。幻想的できれい」と話していた。

イベント事務局の横尾秀夫さん(68)は「日常の騒がしさを忘れて、ほっと一息つく時間と空間を味わってほしい」と願った。

会場は牧区総合事務所から約3・5キロ。途中に案内看板がある。来場の際は虫よけ対策が必要。駐車場あり。

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