世界初AI活用の遠近両用レンズ 老眼の40代記者が体験

世界で初めてというAIを活用した遠近両用レンズが8月1日発売されました。老眼の症状が出始めた40代の記者が、最新技術を使ったレンズを体験してみました。

フランスの老舗レンズメーカーが8月1日発売したのが、遠近両用レンズで世界一のシェアを占める「バリラックス」シリーズの最新モデルです。最大の特徴は、世界で初めてAI=人工知能を活用し、より細かいオーダーメイドの遠近両用レンズが作成できることです。

ニコン エシロール 松田執行役員:「今までの遠近両用レンズは、上下、もしくは視線移動の横で考えて作られてきたが、バリラックスXRは、視線移動をAIの技術を使って事前予測して設計していく、まったく新しい考え方で設計された遠近両用レンズになります」

では実際、どのようにしてレンズを作成するのか、老眼の症状が出始めた40代半ばの記者が体験しました。まずは、視力や手元のピント調節力など通常の検査を行います。

そして最新レンズ専用の検査ではm位置を測定できるフレームをつけ、視線や顔の傾きに加え、姿勢や黒目の位置などを測定していきます。さらにタブレットを使い、普段、手元の物をどう見ているのかまで測ります。

視線を動かす癖も含め、細かく測定し得られたデータをAIが解析することで、その人に最適なレンズを130億通りの中から導き出すということです。そして、数日後…

k氏や:「こちらが完成したAIを活用した遠近両用レンズです。境目のゆがみなどはなく、普通のレンズと見た目は変わりません。かけてみたいと思います。あー遠くも見えますし、近くの細かい字もはっきり見えますね」

記者の見え方を再現してみると、遠くから近くを見たときに、近視用のメガネではぼやけていた文字が、はっきり見えるようになったということです。

こちらの遠近両用レンズ、価格は9万円からと高価ですが、担当者は、よりよい生活のための自分への投資と捉えてほしいと最新のレンズをアピールしています。

ニコン エシロール 松田執行役員:「日本では遠近両用メガネの普及率が欧米各国と比較すると、非常に低いという問題があります。我々はそれを変えたいと思っています。消費者にもっといい"視生活”を送ってもらうための投資をしていただきたいと思っています」

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