自治体に飲食店も 夏休み期間 広がる子どもの食事支援

都内の小中学校が夏休みに入って1週間。給食がない夏休み期間中の子どもの食事を支援する取り組みが広がっています。

豊島区では区内の高校生までの子育て世帯を対象に無料で食品を配る取り組みを、区役所や子ども家庭支援センターなど6つの施設で先月25日から行っています。

シングルマザー:「夏休みは(給食がなく)食費がかなりかかるので助かる」
1児の母:「思ったよりすごく多くてびっくり。お米は高いしすごい買うのでありがたい」

用意された食品は、区内の企業や豊島区の姉妹都市などからの寄付を活用していて、この1週間で、すでにのべ約90世帯が利用しているということです。

豊島区 安達課長:「食べるということは子どもたちの成長のために一番大事。夏休みの給食のない期間も、食べることに不安を抱えず元気に過ごしてほしい」

一方、支援の輪は自治体だけでなく飲食店でも。こちらの餃子チェーンの代々木店が8月1日から始めたのは、子どもに無料で食事を提供する「こども食堂」です。今月限定で18歳未満の子どもを対象に750円から900円の5つのランチメニューを無料で提供します。また子どもと一緒に来店した保護者は200円で食べられます。

肉汁餃子のダンダダン 広報 大林さん:「今現在ですね、7人に1人のお子様が貧困と言われる時代なので、そういった背景で飲食店として何か出来ないかと考えた結果、『こども食堂』をやろうということになりました」

こども食堂初日の8月1日、開店の時からさっそく、親子連れが訪れていました。本来であれば親子3人で2500円の注文が、今回はこども2人分は無料で大人1人分の200円のみでした。

利用した保護者:「夏休みって三食作らないといけない中で1食でもこういう、子どもは無料だし、私は安いし、助かります」

肉汁餃子のダンダダン 広報 大林さん:「夏休みの期間毎日実施いたしますので、例えば塾の帰りだったりこれから行くとき、本当にいつでもいらっしゃって頂ければと思います。」

足立区で5年前から子ども食堂を運営する川野さんに、夏休みの子どもたちの食事支援について伺いました。

川野さん:「例年、給食がストップすることで、1食栄養が摂れていたものはなくなってしまうことによってご飯が食べられない、心身ともに変化がすごく心配だと思っている」

さらに川野さんは最近の傾向として、物価高の影響により、栄養面に偏りが出ていることを危惧しています。

川野さん:「最近は栄養過多というか油物を偏って摂取するので逆に太ってしまう。野菜を買うよりも。手軽に高カロリーが摂れるスナック菓子などでお腹を膨らませてしまうようなケースが見受けられる」

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