金融政策柔軟化で緩和を継続 日銀副総裁、金利1%容認

講演する日銀の内田真一副総裁=2日午前、千葉市

 日銀の内田真一副総裁は2日、千葉市で講演し、7月に長期金利の上昇を1%まで容認する金融緩和策の修正を行ったことについて「今は粘り強く金融緩和を続けることが一番大切であり、これをうまく続けるための(政策運用の)柔軟化だ」と強調した。

 市場では、今回の修正は金融政策を正常化させる「出口」へ踏み出したとの見方もある。しかし、内田氏は2%の物価安定目標がまだ見通せる状況にはなっていないとして「出口を意識したものではない」と述べた。

 日銀は7月28日の金融政策決定会合で、国債の買い入れで操作している長期金利の上限は0.5%程度をめどとし、これまでの方針を維持した。

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