ジョージ・ハリスン・トリビュート・コンサート映画『コンサート・フォー・ジョージ』、ピーター・バラカンによる公開記念トーク・イベントのレポートが到着! 第2弾トーク・イベントは8月3日(木)、藤本国彦×本秀康の対談!

“静かなるビートル”ジョージ・ハリスンの音楽と“美しき”人生を讃え、盟友エリック・クラプトンが開催した伝説のトリビュート・コンサート映画『コンサート・フォー・ジョージ』が、7月28日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国7劇場にて公開となった。2002年11月の開催から21年を経て、初めて日本で劇場上映となった本作公開を待ちわびたファンが数多く足を運び、大盛況のスタートとなった。

© 2018 Oops Publishing, Limited Under exclusive license to Craft Recordings

公開を記念し、7月29日(土)19時の上映回後にピーター・バラカンを招いたトーク・イベントが開催された。上映後、満員の会場から大きな拍手が起こる熱気の冷めないなか、ピーター・バラカンが登場。 本作に関しては2003年リリースのDVDでもたびたび鑑賞していたというバラカンから、スクリーンでの初鑑賞に関して

「ステージ上にはたくさんのミュージシャンが出ていますから、小さい画面で見ていると捉え切れないんですよね。今回初めて大きいスクリーンで観て、例えばギャリー・ブルッカー(プロコル・ハルム)がずっと出っ放しだったということに初めて気づきました。そういうディテイルが、すごく嬉しいですね」

という話からスタート。 続いて、エリック・クラプトン、ポール・マッカートニー、リンゴ・スターなど多くの有名ミューシャンが登場する本作の中で、

「日本ではあまり馴染みのないミュージシャンかもしれないですね」

と本作のトリを務めるジョー・ブラウンに関しての話に。 ビートルズ“が”前座を務めた彼に関して、イギリスでは「ア・ピクチャー・オヴ・ユー」(1962年)というシングルが大ヒットし、バラカンの世代では知らない人がいないほどの人気で、バラカンもシングル盤を持っていたというエピソードや、前座を務めた当時はまだビートルズの人気に呼応して労働者階級が“かっこいい存在”となる前だったため、コックニー(ロンドンの労働者階級のアクセント)で話すジョー・ブラウンと、同じくリバプールの労働者階級出身だったビートルズはウマがあったのでは、という話があった。 また、ジョー・ブラウンもジョージも大のウクレレ好きだったため、

「最後にああいうシーンで締めるのはとてもいいですね」

との話もあった。 さらに、ジョー・ブラウンの娘サム・ブラウンとジュールズ・ホランドによるジョージ最後のレコーディング曲「ホース・トゥ・ザ・ウォーター」での“馬を水際に連れて行けても、無理やり水を飲ませることはできない”、ということわざに由来するタイトルの曲の歌詞で、

「“ネガティヴな話題に集中しがちなメディアに、もっとポジティヴな話をしようよ”というジョージのメッセージが込められているとてもいい歌ですね。最後になって本気で思っていることをぶつけてきたな、という曲でしたね」

と語った。 本作で異彩を放つモンティ・パイソンに関しては、

「(1969年にスタートした『空飛ぶモンティ・パイソン』は)笑いのタブーを全部取っ払った番組で、モンティ・パイソンは人を笑わせながら、画期的な社会的にも意義のあることをやっていった集団でした。その後のBBCの番組、イギリスという国がどんどん変わっていったんです。音楽の世界でビートルズが何もかも変えていったのと、ある意味同じような存在かもしれません」

と当時の時代背景を含めて解説した。 その他、先日対談されたパティ・ボイド、クラプトンとジョージの関係性の話や、マーク・マン、アンディ・フェアウェザー・ロー、アルバート・リーなどのギタリスト陣、レイ・クーパー、ジム・キャパルディ(元トラフィック)、ジム・ケルトナーなどのドラムズ陣、ギャリー・ブルッカー(プロコル・ハルム)や、既に他界したトム・ペティやビリー・プレストンなど、ステージに登場する錚々たるミュージシャンになど関しても、ピーター・バラカンならではの豊富な知識と視点で語り、充実した約30分間のトークに客席からは大きな拍手が送られた。

▲藤本国彦

▲本秀康

▲本秀康の描き下ろしイラスト

そして、明後日8月3日(木)には公開記念トーク・イベント第2弾として、ビートルズ研究家の藤本国彦、ジョージの熱烈なファンとして知られ、本作にジョージのイラストを描き下ろしたイラストレーターの本秀康が登壇する。ジョージを深く知るお二人による対談もぜひお楽しみに。 チケットの残数も少なくなってきているので、ぜひお早めにTOHOシネマズ シャンテHPをご確認いただきたい。

映画『コンサート・フォー・ジョージ』第2弾トーク・イベント

2023年8月3日(木)TOHOシネマズ シャンテ

藤本国彦(ビートルズ研究家)×本秀康(イラストレーター)対談イベント

19:00から上映回の上映後、20:55スタート予定(約30分)

▼チケット絶賛販売中(以下サイトにて)

<劇場HP>https://hlo.tohotheater.jp/net/schedule/081/TNPI2000J01.do

※ムビチケオンラインは使用可能です。通常の映画の鑑賞料金でトークイベントもご覧いただけます。

※招待券等・無料鑑賞適用不可となります。

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『コンサート・フォー・ジョージ』はジョージ・ハリスンが他界したちょうど1年後の2002年11月29日に盟友エリック・クラプトンと妻オリヴィア・ハリスンによって開催された、ジョージ・ハリスンの音楽と“美しき人生”を讃えるトリビュート・コンサート映画。 音楽監督を務めるエリック・クラプトンの呼びかけで、ポール・マッカートニー、リンゴ・スター、トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズ、ジェフ・リン、ジュールズ・ホランド、ビリー・プレストン、シタール奏者のラヴィ・シャンカール、トム・ハンクスがサプライズ参加したモンティ・パイソンまで、ジョージを愛するアーティストが奇跡の共演を果たし、ジョージの名曲の数々を演奏するトリビュート・コンサートは、ジョージ・ファンはもとより、音楽ファンの心を揺さぶる歴史的一夜として語られているす。 今回、日本初劇場公開となる『コンサート・フォー・ジョージ』は、昨年開催20周年を記念し海外でワンナイト上映された、高音質・高画質のリマスター版。豪華アーティストが結集した感動溢れるコンサート映画を劇場の大スクリーンで体験していただきたい。

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