梅の実 うまみ凝縮する天日干し 津山・梅の里公園 9月から販売

梅の里公園で今年収穫され、天日干しされる梅の実

 岡山県内有数の梅の名所「梅の里公園」(津山市神代)で今年収穫された梅の実の天日干しが、公園近くの加工場で始まった。三日三晩太陽の光と外気に当てて水分を飛ばし、うまみや香りを凝縮する作業。梅雨明けで天候が安定するこの時期に毎年実施しており、今年は10日ごろまで続く。

 初日の7月31日は、市梅の里管理組合の5人が作業。1カ月前から塩漬けして果肉が柔らかくなった「南高」約120キロを板の上に並べ日光にさらした。満遍なく光を浴びるように、1日3、4回ひっくり返す。

 同公園では約4ヘクタールに14品種約2千本を栽培。今年は5月ごろに暖かい日が多かったため豊作で、例年より多い約1トンを収穫した。うち「南高」約600キロと「甲州小梅」約100キロの計約700キロを梅干しにし、残りはジャムやゼリーに加工する。

 前原啓志組合長(81)は「今年は良い梅がたくさん採れ、最高品質の梅干しが作れそう」と話している。

 天日干しを終えた梅の実はシソと梅酢で漬け、9月中旬から道の駅・久米の里(同市宮尾)で販売する。

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