中国豪雨、300万人が被災 北京140年で最多の降水量

豪雨で被害を受けた地区をスコップを持って歩く人たち=2日、北京(共同)

 【北京共同】中国政府は2日、先月末から続いた豪雨で多大な被害が出たことを受け、復旧作業を本格化させた。中国メディアによると、被災者は全土で計300万人以上に及んだ。北京市ではこの140年で最多の降水量を記録。同市や周辺の天候は回復したが、南部では接近する台風6号への警戒も呼びかけられた。今回の豪雨ではこれまでに少なくとも20人が死亡、行方不明者も出ている。

 政府は被災者支援のため、既に計約16億5千万元(約330億円)以上の財政資金の投入を決定。北京に隣接し広大な農地を擁する河北省では、多くのダムで基準水位を超えて洪水が発生、農作物への被害が深刻化している可能性がある。

 北京市では7月29日夜から8月2日朝までの降水量が744.8ミリに上り、記録を確認できる1883年以降の140年間で最多だった。

 政府は河北省などで農業関連で8億4200万元、ダムや堤防の修理などに4億990万元の対策費を公表。北京市と周辺に1億1千万元、福建省などに9千万元、四川省などにも2億元の救援資金を充てると発表した。

豪雨の影響で崩落した橋=2日、北京(共同)

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