「ベルギーと日本」展 会期中盤 高梁、美術ファンら次々

ベルギー美術の影響を受けた虎次郎らの作品が並ぶ会場

 高梁市成羽美術館(同市成羽町下原)で開催中の特別展「ベルギーと日本―光をえがき、命をかたどる」(山陽新聞社共催)は会期中盤。2日も美術ファンらが訪れ、地元出身の洋画家児島虎次郎(1881~1929年)らベルギー美術の影響を受けた画家の秀作に見入った。

 虎次郎や友人の太田喜二郎(1883~1951年)ら、20世紀初頭のベルギーに留学した日本人画家の作品を中心に約110点を展観。2人は現地の美術学校で光を強く意識する技法を学び、虎次郎の「和服を着たベルギーの少女」、太田の「赤い日傘」といった代表作にその特徴が表れる。

 虎次郎が帰国後に描いた「親牛仔牛」は、ベルギーで培った技術を基盤にしつつ、ペインティングナイフで色付けをするなど、独自に発展させようとする姿勢が垣間見える。

 茨城県つくば市の大学院生(24)=総社市出身=は「温かい陽光を感じる作品が多く、朗らかな気持ちになる」と話した。

 27日まで。月曜休館。

© 株式会社山陽新聞社