伝統の「焼き畑」体験 椎葉村・尾向小児童らソバの種まく

水田跡に積み上げられたスギの枝などに火入れする尾向小の児童

 椎葉村・尾向小(宇都宮浩校長、20人)は7月27日、地域に伝わる「焼き畑」の体験学習を行った。地域住民から提供された水田跡に火を入れ、焼けて灰が積もった場所にソバの種をまいた。
 世界農業遺産に登録されている伝統農法を体験し、地域の文化を尊重する心を育てようと毎年実施しており35回目。
 同村不土野の約0.5ヘクタールの農地で、6年生の甲斐こころさん(12)、石井敦大(あつひろ)君(11)が先端の布に火を着けた竹を持ち火入れ。積み上げられたスギの枯れ枝や竹などに差し入れると、音を立てて燃え広がった。
 焼け跡が冷えるのを待ち全校児童でソバの種まき。石井君は「去年より場所が狭いけど、おいしいソバがたくさん実ってほしい」と話していた。
 ソバは10月中旬に収穫し、11月下旬に収穫祭を開催。手打ちそばにして地域住民に振る舞う。

© 株式会社宮崎日日新聞社