氷見・一刎の名所を地図に 水芭蕉園、遺跡、絶景スポット… 氷見高生が助っ人、来春完成目指す

 氷見市一刎(ひとはね)自治会は、地区の名所を紹介し、来訪を促すガイドマップづくりに乗りだした。県内外から見物客が訪れる水芭蕉園のほか、遺跡、伝説地、絶景スポットなど20カ所以上をまとめる。氷見高生2人も作成に協力し、若者の視点で見つけた魅力も盛り込む計画で、2日は住民と氷見高生らがのどかな里山の良さを再発見した。マップは来春の完成を目指す。

 マップづくりは、高齢化や過疎化が進む中で、地域の文化財を改めて掘り起こして地区外にアピールし、関係人口の拡大につなげようと企画した。地域活性化に関心がある氷見高2年の村上愛さん、山崎あかりさんも協力し、若い世代に向けた魅力発信ももくろむ。

 マップには名所を写真付きでまとめ、観光客が訪れやすいよう工夫する。毎春、約3千株が咲き誇る水芭蕉園や、縄文土器が多数発掘された「一刎前田遺跡」、樹齢約350年の杉の大木でできた高階社の鳥居などを盛り込むほか、地区内に点在する地蔵や伝説地も載せる。

 メダカが自生する池やしだれ桜の大木、富山湾越しの立山連峰を山から一望できる絶景スポットも紹介し、豊かな自然を目当てにした散策も促したい考えだ。

 同日は住民と氷見高生がマップに盛り込む候補地を巡り、氷見市立博物館の大野究主任学芸員の解説で各所の歴史や由緒に理解を深めた。村上さんは「一刎は水がとてもきれい。自然の良さを伝えるマップにしたい」、山崎さんは「観光客が一刎を目的に氷見に訪れたくなるように工夫したい」と意気込んだ。

 マップは4月下旬に実施予定のウオークイベントでも活用する考えで、山田儀良区長は「一刎の魅力をいっぱい詰め込み、過疎を防ぐ手助けにもしたい」と力を込めた。

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