ヒカキン 家賃2万円のアリ群がる家、食事は1食200円…20億円豪邸までにあった“壮絶極貧”生活

「今になっても自分の家と思えないですね。夢みたいですね。まさに、これこそ真のYouTubeドリーム。YouTuberドリーム、なのかなと思いました」

8月1日、YouTubeにアップした動画でこう語ったのはヒカキン(34)だ。

この動画でヒカキンは、なんと20億円の新居に引っ越したことを報告。賃貸だというものの、この超豪邸は3階建てで室内温水プール付き。エントランスホールは25.3畳で、リビングは71畳。またキッチンは24.5畳で、靴箱は11.1畳、3階には26.3畳の寝室があるという。

動画で新居の全貌を明かしたヒカキン。広大な庭に立ち、こう話した。

「YouTuberをやっていなかったら、絶対にこんなところに住めなかったと思うんで。本当にYouTuberという職業を誇りに思います」

‘06年からYouTuberとしての活動を開始したヒカキン。現在チャンネル登録者数1150万人を誇る国民的YouTuberだ。しかし、そこに至るまでの16年は決して平坦な道のりではなかった。

「もともと芸能界に憧れていたヒカキンさんは地元・新潟の県立高校を卒業し、その後に上京。しかし芸能界のツテがないため、スーパーの乾物コーナーで働いていました。初任給は13万円ほどで、当時住んでいた会社の寮は木造2階建アパート。家賃は2万円と格安でしたが、部屋には隙間が多く、ジュースの飲み残しにアリが群がっていたこともあるといいます」(エンタメ誌ライター)

■「冷たいご飯とぬっるい味噌汁におかずの定食を、4年間食べ続けた」

そんななか、YouTuberとしての活動を開始。当初は学生時代からの特技だったヒューマンビートボックスの動画をアップしていた。

「寮の壁が薄くて音が筒抜けなので、ヒカキンさんはユニットバスに籠って窮屈な姿勢で動画を撮っていたといいます。またYouTuber1年目はビデオやパソコンといった機材を買ったため、翌年以降はひたすら貯金に専念したそうです」(前出・エンタメ誌ライター)

YouTuberとして活動を始めたことで、さらに赤貧生活を送ることとなったヒカキン。食費をとことん削ることにし、《朝ごはんは、コンビニの肉まん1個。昼と夜は、社食で一番安い200円の定食と決めていました。冷たいご飯とぬっるい味噌汁におかずの定食を、4年間食べ続けた》(「日興フロッギー」’18.05.03)と明かしている。

そんななか、下積み生活をひたすら耐え抜いたヒカキンに’10年6月、転機が訪れる。人気ゲーム『スーパーマリオ』の音楽をビートボックスで表現した「Super Mario Beatbox」の動画を投稿したところ、1週間で100万アクセスを突破。さらにアメリカの『CBS News』でも報じられ、一躍脚光を浴びることに。

「Super Mario Beatbox」から10年目の’20年6月、ヒカキンはTwitterで《当時はスーパーの店員で、この動画は社員寮で撮影してました。投稿してすぐ世界中でバズってメールが2万件くらい来て震えたあの感覚は今でも忘れません》と綴っている。

「世界的なブレイクをきっかけに、ヒカキンさんの“YouTuber魂”に火が付き、『もっとYouTuberとして活躍したい』と考えるようになりました。そこでビートボックスだけでなく、様々な種類の動画を公開することに。それにあたり国内外のYouTuberをとことん研究していった結果、会社員としての給料を優に超えるほど稼げるようになり、のちにスーパーの仕事を退職しました。

YouTuberに専念することで金銭的な面はもちろんのこと、仕事の幅も広がっていきました。当初は動画配信だけでしたが、メディアに登場したり、エアロスミスやアリアナ・グランデといった人気アーティストと共演したり。また今年5月には制作に1年かけるほどこだわったカップラーメン『みそきん』を発売し、即完売となりました」(前出・エンタメ誌ライター)

“好き”を職業にし、YouTuberドリームを叶えたヒカキン。苦しい日々を糧に、これからも魅力的な動画を投稿してくれるだろう。

© 株式会社光文社