自転車に「青切符」交付へ 反則金導入、検討会で議論

信号無視した男性を制止する警視庁の警察官=2015年、東京都港区

 警察庁は3日、自転車の交通違反に対し、交通反則切符(青切符)の交付を可能にする制度変更を目指す方針を明らかにした。「信号無視」などの違反をした利用者に反則金の納付を通告することができるようになる。違反抑止を図るのが狙い。有識者検討会で今月から議論を始め、年内にも提言を受け取る。道交法の改正も視野に入れる。

 健康志向の高まりや新型コロナウイルス禍で「密」を避ける傾向が強まり、移動手段としての自転車へのニーズは増している。同時に違反の摘発件数も増えており、取り締まりの在り方が課題となっていた。検討会では適用対象とする違反の種類のほか、子どもの取り扱いなども議論する。

 現行の取り締まりでは「信号無視」や「指定場所一時不停止」などでも、悪質な場合は刑事処分の対象となる交通切符(赤切符)を交付しているが、起訴を見据えた捜査が必要で、警察・違反者双方に負担が大きい。

 青切符は、警察が違反行為を現認するなどした違反者に対し、行政手続きとして反則金の納付を通告し、違反者が納付すれば起訴されず、期間内に納付しなければ刑事手続きが進む制度。

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