公用車、休日にカーシェア 山形市が県内初の試み、移動手段の選択肢に

公用車カーシェアリング事業の開始を記念しテープカットを行った=山形市役所

 山形市は、公用車の有効活用を図るため、職員が使用しない休日に市民や観光客に利用してもらう「カーシェアリング事業」を開始した。トヨタレンタリース山形(山形市)と連携した事業で、移動手段の選択肢を増やし公共交通の充実につなげたい考え。県内や東北地方の県庁所在地では初の試みという。2日、市役所でオープニングセレモニーを行った。

 市の本庁舎には約100台の公用車があり、2台をカーシェアリング用に切り替えた。車種はいずれも小型乗用車のハイブリッド車で、市役所の正面玄関に専用の駐車場を設けた。予約や鍵の解施錠、精算などは全てスマートフォンのアプリで行う。料金は15分220円から。

 平日は山形市章のマグネットを張って公用車として職員が乗り、休日はマグネットを外して使ってもらう。7月24日に予約の受け付けを開始し、既に2件の予約が入っているという。実施期間は5年間。本年度の事業費は、平日の車両の賃貸借料で約100万円。

 セレモニーでは佐藤孝弘市長、トヨタレンタリース山形の渡辺清則社長らが出席し、テープカットを行って事業開始を祝った。佐藤市長は「まずは2台でスタートし、今後は増やすことも検討したい」とあいさつし、渡辺社長は「多くの人に楽しい移動空間を提供し、地域経済の活性化につながれば幸い」と話した。

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