奈良署は3日、奈良市の東大寺二月堂に付属する建物で、国の重要文化財に指定されている参籠所の木製の扉に、指でつけられたような傷が見つかったと発表した。猫のような形をしており、署は落書きとみて文化財保護法違反の疑いで捜査する。
署によると、傷は指を押し当ててつけたようなもので、参籠所を構成する建物「食堂」の扉につけられていた。同日午前6時ごろ、一般の拝観者が寺の職員に「落書きがある」と通報した。傷は縦約43センチ、横約30センチで、高さ約180センチの位置にあったという。
東大寺によると、参籠所は鎌倉時代後期に建立されたとされ、1906年に重要文化財に指定された。