アルファロメオ、2024年以降はハースと提携か。フェラーリエンジンのリブランドでF1活動継続の可能性

 F1におけるザウバーとの契約を2023年末で終えるアルファロメオだが、2024年もF1に残る道を見つけたようだ。ハースが搭載するフェラーリ製パワーユニット(PU)がアルファロメオ・ブランドに変更されることが決まったものとみられる。

 アルファロメオは2018年にザウバーのタイトルスポンサーとしてF1の世界に参入、2019年からチーム名がアルファロメオに変更された。しかし2026年にF1に参戦するアウディがザウバーと提携することが昨年決まり、アルファロメオとザウバーの契約は2023年末で終了することが明らかになった。

 アルファロメオはF1で活動することによるマーケティング上の利益を今後も得続けるためにF1にその名を残すことを望み、提携相手を探し始めた。今年のモナコGPの週末、アルファロメオのCEOジャン-フィリップ・アンパラトとハースのチーム代表ギュンター・シュタイナーの最初の会合が実施されたが、ハースはマネーグラムとタイトルスポンサー契約を締結しているため、アルファロメオは、ハースと提携する場合、他の方法を見つける必要があった。

 その後、両者の交渉は徐々に進展、そうして到達した解決法は、フェラーリエンジンにアルファロメオのバッジをつけることだった。ハースは少なくとも2025年末までフェラーリ製パワーユニットを搭載することが決まっている。この契約の下では、2024年のハースのマシンは『VF-24・アルファロメオ』となり、アルファロメオのロゴがシャシーに入ることになると言われている。

ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)

 フェラーリF1パワーユニットの名称をアルファロメオに変更するためには、当然のことながらフェラーリの同意が必要だった。フェラーリ社はアルファロメオが所属するステランティス・グループの一員ではないものの、どちらも同じアニェッリ/エルカーン家が大部分を所有しており、この取り決めを実現するのは難しいことではなかっただろう。

 この決定が実際になされたとして、次に問題になるのは発表のタイミングだ。アルファロメオにとっては、ホームグランプリのイタリアGP中に発表するのが理想的だが、これまで友好な関係を築いてきた現在のパートナーを配慮したいとも考えている。

 アルファロメオの記念カラーリングが施されたザウバーのマシンが走るイタリアGPの週末に、ハースとアルファロメオの新契約を発表するのはふさわしくない、あるいは効果的ではないと思われる。そうなると、正式発表を行うタイミングは、サマーブレイクの終盤、あるいはハースのホームグランプリであるアメリカGPの週末が選択肢として有力かもしれない。

2023年F1第13戦ベルギーGP スペシャルカラーのアルファロメオC43(バルテリ・ボッタス)

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