カード未取得者全員に資格確認書 期限5年へ、マイナ保険証で政府

視察を終え、記者団の取材に応じる岸田首相。(手前右から)河野デジタル相、岡田地方創生相=3日午後、群馬県高崎市(代表撮影)

 健康保険証を廃止してマイナンバーカードと一本化する方針を巡り、政府が検討している不安払拭策の概要が判明した。保険証の代わりとして発行する「資格確認書」を、マイナ保険証を持たない人全員に交付する。資格確認書の有効期限を「最長1年」から「最長5年」に延長。マイナ保険証取得後でも、登録を解除して資格確認書を選択できるようにする。マイナ保険証に対する国民不安を踏まえた。複数の政府関係者が3日、明らかにした。

 岸田首相は4日に記者会見し、こうした政府方針について説明する。来年秋の保険証廃止のスケジュールについて、現時点で維持する考えも示すとみられる。今年秋に取りまとめるマイナ問題の総点検結果を踏まえ、延期の是非を判断する意向だ。政府関係者は「総点検の結果が出てから、国民の不安がどれだけ払拭されたかを見て判断すればいい」と述べた。

 首相は3日、視察先の群馬県高崎市で記者団に「デジタル化に向けた決意と、その前提となるマイナカードに対する国民の信頼回復策について、明日会見を開き説明したい」と述べた。

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