自転車ロードレース界に高校1年生の新星 インターハイへ 桑原悠(広島城北高)

自転車ロードレースの広島県高校総体で4月に高校生なったばかりの1年生がぶっちぎりで優勝。インターハイへコマを進めます。きっかけは、元F1レーサーの 片山右京 さんでした。

5月に行われた広島県高校総体で優勝した高校1年生の 桑原悠(くわばら・はるか)さん。アップダウンの激しい広島中央森林公園のコースを8周(98.4キロ)で競うレース。

城北高校1年 桑原悠 さん
「息を落ち着かせるひまもなく、レースが続くので、とてもしんどいコースだと思います。最初は逃げ切らないと勝てないなと思っていて、レース序盤から逃げ切ろうって気持ちで走っていて」

飛び出したのは5周目から。2人だけの「逃げ」に乗ります。

桑原悠 さん
「長距離をずっとハイペースで走るのが得意で」

残り2周から単独で逃げ、後続に3分22秒差をつけて、みごと優勝。高校1年生でインタハイの切符を手にしました。

桑原悠 さん
「人生で初めて逃げたんじゃないかっていう、すごく新しい感覚が味わえました」

桑原さんが所属するのは、自転車の名門・城北高校の自転車部。ツール・ド・フランスに日本人プロとして初出場した 今中大介 さんの母校です。この日は、中学生も含め8人で川の上流に向かいます。

桑原さんが自転車を始めたきっかけは、小学4年生のとき。元F1レーサーの片山右京さんが毎年1度、東広島市で行うチャレンジスクールでした。

桑原悠 さん
「2回レースするんですけど、予選と決勝みたいな感じで、予選をガッと走るんですけど、予選のタイムよりも決勝でより早く走るっていう、次にもっと速くなろうっていうチャレンジ精神を右京さんは教えてくれて、そこにすごくひかれました」

このチャレンジスクールを主催しているのが、片山さんの自転車チームの下部組織「チーム右京レブ」。桑原さんはさっそく入会し、本格的に自転車を始めました。

チーム右京レブ 高橋邦雄 監督
「かわいい子。泣き虫の…がんばり屋さん」

桑原悠 さん
「右京レブでほとんど、いろいろ学ばせてもらって」

主に指導してもらったのは、監督の息子の叶平さんです。

桑原悠 さん
「叶平さんと出会ってから、どうやって挑むかとか、どうやって楽しめるかとか、叶平さんに自転車の楽しさを教えてもらいました」

チーム右京レブ ジュニア育成 高橋叶平 さん
「彼って練習がすごく好きで、やっぱり誰にも負けたくないっていう気持ちが強い点では才能があるんじゃないかと。(高校総体のレースは)足がないと勝てないようなコースなので、逃げて勝って、3分も空いたっていうのは相当すごいと思います」

チーム右京レブ 高橋邦雄 監督
「家族が協力したから今のハッチ、桑原くんがあると思います」

城北高校1年 桑原悠 さん
― 自転車ロードレースの魅力は?
「やっぱり、いろんな逃げ方だったり、みんなが見ていないところでいろんなストーリーが繰り広げられているので、それがすごく楽しいんですよね。世界で活躍できるような選手になりたいなとも思っているので、これからもしっかり練習を続けて、どんどん強くなっていきたい」

― インターハイに向けて。
「名だたる選手がたくさん来るので、そのスピードを体感して、いい経験にしたいですね」

― 目標は?
「目標はやはり1位ですね。1位、狙っていきます」

― 城北高校1年の桑原悠さんが出場するインターハイの自転車ロードレースは8月6日(日)に行われます。また、桑原さんのきっかけとなった片山右京さんのチャレンジスクールは、8月15日に東広島で行われます。まだ申し込み受け付け中ということです。

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