奄美の伝統飲料を手軽に味わおう!手づくり「ミキ」の作り方

昔から老若男女に愛されてきた、奄美大島の伝統飲料「ミキ」。高温多湿な土地ならではの、お米とさつまいもを発酵させた飲み物です。栄養価が高く消化に負担がかからないことから、赤ちゃんからお年寄りまで幅広い年齢層に愛されてきました。

これからの季節は食欲がないときの「夏バテ防止」にもオススメですし、筆者は1歳の息子の離乳食にも重宝しています。

また、ミキは “1ccに1億個の乳酸菌が含まれる” と言われているので、「便秘解消」効果も期待できます。確かに筆者も、ミキを常飲し始めてから腸内環境が整ったような気が・・・。

現在は奄美大島内のスーパーやコンビニでも購入できるミキですが、昔は各家庭でも作られていました。市販のミキの多くは砂糖が使われている一方で、手づくりミキは砂糖なしでも十分美味しく作れるので、とってもヘルシーなんです。

今回はそんな、「家庭でも簡単にできるミキの作り方」をお伝えします。

【手順1】おかゆをつくる

炊き立てのごはんはもちろん、冷蔵庫の中の「冷ごはん」でも、冷凍していたものでもOKです。

【手順2】さつまいもの皮をむき、30分以上水にさらす

筆者は大きめの両手鍋1杯のおかゆに対して5~7cmほどのさつまいもを用意しますが、目分量で好みの味を探すのも楽しみのひとつ。さつまいもが多いほど甘味が増しますが、さつまいもの繊維が気になることも。おかゆが冷めるまでの時間に用意しておくとスムーズです。

【手順3】 おかゆが冷めたら、手順2で用意したさつまいもを擦り入れる

さつまいもを擦る際は、ケガに気を付けましょう。

【手順4】すりこぎなどで軽くなるまで混ぜる

混ぜはじめは重たく感じますが、不思議とだんだん軽くなります。サラサラ~と混ぜられるようになったらOK。

【手順5】 保存容器に入れて蓋をする

手順4で使用した容器でも良いですが、筆者は筒形のガラス瓶をよく使用しています。蓋をする際はミキが呼吸できるよう、キッチンタオルを容器の口にかぶせ、輪ゴムで止めるのがオススメです。

【手順6】1日1~2回、かき混ぜる

すりこぎが望ましいですが、筆者は利便性重視!箸やスプーンで混ぜています。

【手順7】プツプツと泡が立ってきたら出来上がり

仕込む地域にもよりますが、夏は一晩、冬なら3~4日程度で発酵します。仕込んだ当初はお米やさつまいもの甘みが際立ちますが、発酵すると酸味が出てきます。

■保管方法

時間が経てば経つほど発酵が進み酸味が強くなるので、好みの味になったタイミングでミキを冷蔵保存してください。筆者はいつでも飲みやすいよう、ペットボトルに入れています。

冷蔵庫の中でも発酵はゆるやかに進みます。それに伴いガスが発生するので、時々容器のふたを緩めて、ガス抜きをしてあげてください。発酵を止めたい場合は、冷凍保存しましょう。

■再度ミキを作る場合

基本的には手順1~7の工程を繰り返します。2回目以降のミキづくりでは、手順4のタイミングで前回のミキを大さじ2~3杯程度入れてください。そうすることで発酵しやすくなります。

甘みが欲しい場合は、手順4の工程で砂糖を加えるのも良し、飲むタイミングで入れるのも良し。自分好みの味に調整できることも、手作りミキの魅力の一つです!

奄美気分を手軽に味わえ、夏バテ対策にもバッチリな手作りミキ。今年の夏を乗り切るおともにぜひどうぞ。

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