ビッグモーター問題で自動車修理業者に広がる波紋「悪いイメージがつくのが心配」 の一方で「20年くらい前は比較的どこもやっていたのでは」

中古車販売大手、ビッグモーターの保険金水増し問題。

この地方にある「町の自動車修理店」の経営者は「かつては至る所で不正があった」と告白しました。

(自動車修理業社長)
「1か月に多い時は(修理台数)60台ぐらい。事故も多いし、こすってしまったぐらいの小さな修理も多い」

愛知県内で20年以上続く自動車修理店。

この数年で修理件数は3割ほど減少しました。

(自動車修理業社長)
「いま車も(安全性能が向上して)あまり、ぶつかったりしなくなっているので」

そんな中で発覚したビッグモーターの不正。

修理で預かった車にわざと傷をつけ、保険会社に対して水増し請求をしていた問題について聞くと…。

(自動車修理業社長)
「『いまでも、そんなことができるのだ』ということは、びっくり」

驚いたポイントは不正そのものではなく、不正を「いまだに」行っていることについてでした。

(自動車修理業社長)
「うちは、もちろんそういう不正は一切していないし、お客さんのために修理方法を考えてやっているので。そうでなければ生き延びていけないと思うが、20年ぐらい前は比較的どこもやっていたのでは」

かつては横行していたという不正、その手口とは…。

(自動車修理業社長)
「部品の架空請求が多かった。使っていない部品を架空請求してみたり。部品業者が架空伝票を作ってくれていたところもある」

しかし、今は保険会社のチェック体制が厳格になり、不正を行うことは難しいのではないかと指摘します。

(自動車修理業社長)
「保険会社が厳しくなった。部品の架空請求は伝票の提出を求められる」

今回、業界最大手を謳っていたビッグモーターの不正が発覚したことで、社長は業界全体のイメージが悪くなることを懸念しています。

(自動車修理業社長)
「業界そのものに悪いイメージがついてしまわないか。『どこも同じことやっているんじゃないか』と思われるのは心配。そういう目で見られて入庫が減ると困る」

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