「未来教養学環」を新設 茨城キリスト教大 2024年春、分野超え学ぶ

茨城キリスト教大学=日立市大みか町(資料写真)

茨城キリスト教大(茨城県日立市大みか町)は2024年4月、分野を横断して教養を学ぶ新たな教育課程「未来教養学環」を開設する。同大の4学部7学科が連携し、基礎教養のほか、プロジェクト演習などの実践的な授業を展開する。予測困難な社会の中で、さまざまな課題を解決し、未来を切り開く人材の育成を目指す。

同大は昨年から、学部に相当する同学環設置の検討を進めてきた。7月25日に文部科学省に設置を届け出て、受理された。

同学環のカリキュラムは「全学教養科目」と「学環科目」の二つに大きく分かれる。全学教養科目は、文学、生活科学、看護、経営学部の教員が連携し、あらゆる分野で必要とされる現代教養や外国語、データサイエンスなどの基礎知識を学べる環境をつくる。

学環科目は、3、4年次に企業や行政と連携して行われるインターンシップや、学生自らが地域課題を調査し解決を探るプロジェクト演習などを実施する。全学教養科目で学んだ幅広い知見を生かして、課題に取り組む。

学環長に就任予定の佐々木隆宏准教授(数学教育学)は、プロジェクト演習の一例として、県北地域で増加する外国にルーツのある子どもへの支援策を探るテーマを挙げた。「一つの分野では対応が困難であり、児童教育、文化交流、現代英語学科のかけ算で新たな価値を創出し、課題解決に貢献できる」と強調した。

募集定員は20人で、入試の要項は8月中旬に発表する。

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