「フランスとの軍事協定を破棄」 ニジェール軍事政権が発表

ニジェールの首都ニアメーに集まったクーデター支持の人々。プラカードには「フランスは出ていけ」と書いてある=3日(ロイター=共同)

 【ナイロビ、パリ共同】西アフリカ・ニジェールの軍事政権は3日、フランスとの間で結ぶ複数の軍事協定を破棄したと発表した。ロイター通信が伝えた。イスラム過激派対策のためニジェールに駐留する千~1500人規模のフランス軍部隊の地位が不安定になる恐れがある。

 ニジェールと周辺国にまたがるテロ頻発地域では、既にマリとブルキナファソが駐留フランス軍を撤収に追い込んだ。ニジェールからも撤収を求められれば、フランスはこの地域で対テロ作戦の拠点を失うこととなる。

 一方、ニジェール大統領公邸で軍事政権の監視下にあるとされるバズム大統領は3日の米紙ワシントン・ポスト電子版に寄稿し、クーデターには「何ら正当性はない」と主張。国際社会に「憲法に基づく秩序を取り戻す手助けをしてほしい」と訴えた。クーデター後、バズム氏が自身のまとまった意見を表明するのは初めてとみられる。

 フランスメディアによると、フランスのニュース専門局「フランス24」と公共ラジオは3日、ニジェールで同日午後から放送が遮断されたと明らかにした。

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