故トニー・ベネット、最期の言葉を妻スーザンが明かす

故トニー・ベネットの妻スーザン・ベネデットが、夫との最後の日々について米情報番組『トゥデイ』で語り、彼が最後に残した言葉、そして数十年にわたるキャリアの中で彼が最後に歌った曲を明かした。

スーザンは番組司会のホダ・コトブとのインタビューで、トニーの感動的な最期の言葉は“彼が私を愛していた”だったと明かした。「彼は毎日、目覚めた時にそう言ってくれました。毎日幸せそうに目を覚ましていました。たとえ嫌な日、夜があっても、それを覚えていませんでした」と述べ、「それが唯一の救いでした。幸せに目覚めていたこと。そして、“スーザン、君は僕に起こった最高の出来事だよ”と、彼は常に私にそう言ってくれました」と続けた。

1985年にトニーのコンサートで初めて出会ってから2人は、それから20年以上経った2007年に結婚した。彼女はまた、トニーが亡くなる前に自身の名曲を歌っていたことを明かした。

「彼は“ビコーズ・オブ・ユー”を歌いました。彼を運動させるために起こしていたので、ピアノにしがみつくのは簡単でした」とスーザンは説明し、「私は、彼を起こすための口実として、“トニー、起きましょう。そうすれば歌えるから”と言いました。“歌ったらどう?”と私が問うと、彼は“どの曲が聴きたい?”と言ったので、“‘ビコーズ・オブ・ユー’はどう?”と返答しました。そうして彼は“ビコーズ・オブ・ユー”を歌ったんです」と彼女は説明した。この曲は、トニーによる1952年のデビュー・アルバムに収録されている。

トニーは、数年にわたるアルツハイマー病との闘いの末、7月21日に96歳で亡くなった。

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