祖母の遺品にあった古いパインアメ缶…調べてみたら超貴重だった 感動の投稿が話題→数量限定で復刻

「祖母の遺品を整理していたところ、古いパインアメの缶を発見しました」。今年3月、パインアメを製造するパイン株式会社に届いた1通のメッセージ。一つの縁がきっかけとなり、約70年前のパインアメ缶が復刻する。

同社は、阪神梅田本店(大阪市内)にて8月16~21日まで開催されるイベント「パインなおやつ」で、復刻されたパインアメ缶を数量限定(販売予定数3000)で販売する。発端は今年3月、同社に届いた「祖母の遺品を整理していたところ、古いパインアメの缶を発見した」という1通のメッセージから始まった。

生前、手芸のボタン入れとして大切に使用していたというパインアメ缶。捨てようかと悩んだが、過去の商品の缶や瓶をネットオークションで落札したという同社のSNS投稿を見て「捨てるより製造元で保管してもらった方が良いかもしれない」と連絡にいたったとつづられていたという。

送ってもらい確認すると、缶の側面に創業当初の「業平製菓」という社名が。同社HPによれば、1951年に「株式会社業平製菓」として設立し、パインアメの販売を開始。56年に「パイン製菓株式会社」に社名を変更している。つまり「業平製菓」時代の数年間に製造されたもので、同社でさえ有していない超貴重な代物であることが分かった。

この一連のエピソードを3月23日、同社公式X(当時Twitter)で紹介すると、瞬く間に大反響。感動する声や復刻を願う声が多く寄せられた。

それから約5カ月。この縁を形として残したいという思いで、社名など一部のデザインは現在のものに変更した上で、同イベント内での復刻が決定。同社の担当者によれば、当初は洋菓子メーカー「CLUB HARIE(クラブハリエ)」とコラボした商品をメインで販売する予定だったが、SNSなどの反響も受けて急きょ追加。また、この縁の感謝を込めて、アメの包装にボタン柄をランダムでデザインしている。

発端となったメッセージの送り主もSNSで今回の復刻を知り、改めて連絡があったといい、同担当者は「大変喜んでくださいました」と明かした。

(よろず~ニュース・藤丸 紘生)

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