手話を第一言語とするろう児の日常 聴者の母親の成長を描く 「親子劇場」鳥取先行上映決定

SPEEDとして国民的なアーティストとして活動してきた今井絵理子氏が、生まれつき耳の聞こえない息子とともに歩んだ足跡を基に描いた映画「親子劇場」が、2023年10月6日より鳥取県にて先行上映されることが決まり、ビジュアル第一弾と特報が公開された。

「親子劇場」は、手話を第一言語とするろう児の日常、聴者の母親の成長を描いた作品。国民的なアーティストとして活動してきた絵梨花は、出産と子育てのため歌手活動を休止することになる。そして生まれた待望の息子は、まったく耳が聞こえなかった。息子の子育てに奔走する絵梨花。たくさんのファンが待ってくれているものの、再び歌おうという気持ちはなくなっていた。手話サークルへ参加して手話に触れ、息子とともに成長していく絵梨花だが、あることをきっかけに気持ちの変化が生まれ始める。聞こえないことは個性と考え、息子を幸せにしたい、歌でみんなを幸せにしたいという絵梨花の前向きでひたむきな気持ち、そして耳の聞こえない息子とともに歩もうとする姿が描かれる。

AKB48に14歳の時から6年間所属し、18歳の時には全国高校生手話パフォーマンス甲子園で演技司会も務めた中野郁海が比嘉絵梨花役で主演。絵梨花の息子役を、生まれたときから耳が聞こえない、日本語と言語が違う手話を第一言語とするろう児の人夢が務める。ほかに、NANA(MAX)、吉冨さくら、忍足亜希子、HANDSIGNらが出演している。

ろう者とろう者以外が互いを理解し共生することができる社会を築くことを目標とした「鳥取県手話言語条例」が設立され、全国高校生手話パフォーマンス甲子園が毎年実施されるなど、手話とのつながりの深い鳥取県にて先行上映が決定。主演の中野の地元である鳥取県倉吉市の倉吉シネマエポックにて10月6日より公開される。また、12月8日~10日に秋葉原で実施されるふるさと映画祭でも上映が決まっている。

【作品情報】
親子劇場
配給:モバコン株式会社

© 合同会社シングルライン