【MLB】「痛い」メジャー初三振!?セッコーニの忘れられないメジャーデビュー

写真:珍しい形でメジャー初三振を記録したダイヤモンドバックスのスレイド・セッコーニ

もし野球で投手をやったことがある人なら、人生初の奪三振はよく覚えているものだ。それは高校野球であれ、リトルリーグであれ、草野球であれ…。ではそれがメジャーデビューだったならどうだろう。そしてその三振がとてもおかしな形で記録されたとしたら…?そんな経験をしたのが、ダイヤモンドバックスのルーキー右腕、スレイド・セッコーニだ。

【動画】「痛い」メジャー初三振!? Dバックス・セッコーニの忘れられないメジャーデビュー

セッコーニは日本時間8月3日のジャイアンツ戦でメジャー初登板・初先発。1回裏、先頭打者のラモンテ・ウェイドJr.に対して3-2のフルカウントとなり、投じた6球目はウェイドJr.の胸元へ。ボールはウェイドの手付近にあたり、キャッチャーのミットに収まったように見えた。これを見て球審はデッドボールを宣告。ランナー1塁で試合は継続されるはずだった。

しかし、これに対してファウルではないかとダイヤモンドバックスベンチはチャレンジを要求。そして実際の映像や音を見てみると、投球はウェイドの手ではなく、バットのグリップエンドに当たり、捕手のホセ・ヘレーラはキャッチャーミットで捕球できていないことが発覚。ならばファウルだ。となると、ウェイドは打席に戻され、カウント3-2のまま試合は再開されるはずだった。

ところが、映像確認を終えたあとの審判団の判定はなんと「ファウルチップを捕球したことを認め三振」。実は跳ね返ったボールはヘレーラの股間と太もも、防具の間にすっぽりと挟まっていたのだ。ヘレーラはこのボールをなんとか落とさずに保持し、ノーバウンドで捕球したことをアピールしていた。ヘレーラの頑張りが、このおかしな三振を生み出したのだった。

このような、おそらくかつてないような形でメジャーデビューを飾ったセッコーニは4回まで好投を続けるも、5回に捕まり結局4.2回2失点で降板。チームもこのあと逆転を許し、初登板での勝利とはならなかった。ただ、初登板としては決して悪いものではなく、チームは今後もセッコーニにチャンスを与えるだろう。

なお、余談だがセッコーニはこの珍三振のあと四球でランナーを出すも、二死からウィルマー・フローレスを空振り三振にしとめ、初の「文句なしの三振」を記録している。

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