ファーディナンド、古巣ユナイテッドの滞るオーナー交代に苦言 「状況をすぐに明確にすべき」

[写真:Getty Images]

現在は解説者として活躍する元イングランド代表DFのリオ・ファーディナンド氏が、古巣マンチェスター・ユナイテッドのオーナー交代問題に言及した。イギリス『talkSPORT』が伝えている。

事の発端は昨年11月。ユナイテッドを所有するグレイザー・ファミリーがクラブ売却の意向を表明すると、カタール・イスラム銀行(QIB)のシェイク・ジャシム・ビン・ハマド・アル・タニ会長と化学会社『INEOS』の会長兼最高経営責任者(CEO)を務めるジム・ラトクリフ氏が新オーナー候補に浮上。しかし、8カ月以上が経った今も収束の気配がない。

当初はこのオーナー交代の動きが今夏の補強に大きな影響を与えるとも考えられていたが、幸いにもユナイテッドはイングランド代表MFメイソン・マウントや元カメルーン代表GKアンドレ・オナナといったスター選手を確保。アタランタのデンマーク代表FWラスムス・ホイルンドも手中に収めようとしている。

それでも、ファーディナンド氏はオーナー交代劇の進捗状況が判然としないことに疑問を感じているようだ。話を進める前に、今何が起こっているのかを明らかにしてほしいと訴えた。

「所有権を取り巻く状況が不透明なのはクラブにとって良いことではない」

「ファンにとってもまったく良くない。状況を整理する必要があると思う。今ファンが置かれている状況を踏まえれば新しいオーナーが必要だし、そのことについてすぐに明確にすべきだ」

「私たちは幾度となくオーナー陣に透明性を求めてきたし、クラブの方向性やインフラ、投資などについても本当の意味での明確性があればよかった。だけど、そうはいかなかった。私の立場からすると残念なことだ」

イギリス『デイリー・メール』によると、グレイザー・ファミリーが改めて選択肢を検討するために今回のプロセスが一時中断するのではないかという懸念も出てきていたようだが、完全売却、もしくは一部売却に向けた複数の関係者との交渉は今でも続いているとのこと。はたして、事態がどのように進んでいるのかが公になることはあるのだろうか。

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