『カールじいさんの空飛ぶ家』は監督の“現実逃避”から誕生?モデルとなった大物とは!?

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8月4日は、2010年の米アカデミー賞で、長編アニメーション賞とオリジナル作曲賞に輝いた『カールじいさんの空飛ぶ家』が本編ノーカットで登場。

『トイ・ストーリー』のピクサー・アニメーション・スタジオが製作し、『モンスターズ・インク』を手がけたピート・ドクターが監督を務めたこの作品は、アニメーションとしては1991年の『美女と野獣』以来、史上2度目となる作品賞にもノミネートを果たした傑作だ。

78歳のカールじいさんは、妻に先立たれ、思い出が詰まった家で1人暮らし。ある日、亡き妻との約束を果たそうと、住み慣れた家に無数の風船を結びつけ、約束の地“パラダイスの滝”を目指して空飛ぶ大冒険の旅に出る…!

実は、この作品の誕生の裏には、“現実逃避”というキーワードがあるという。ドクター監督は、大変な1日を過ごした時、「もう疲れたよ。もう誰とも話したくない。机の下にもぐって1人になりたいんだ」と思うのだとか。そして、わずらわしい人間関係などから逃れて太平洋の無人島に漂着することを空想することも。

空に向かって飛んでいく家というのは、そんな“現実逃避”の気持ちを具現化したものなのだそう。「もちろん僕たちも、カールもいつかは地上に降りてきて、再び人と交流しなくてはならないんだけどね。人生ってそういうものだよね」とドクター監督。

ちなみに、カールじいさんのキャラクターは、『白雪姫』(1937)の製作メンバーで、『ファンタジア』(1940)や『ダンボ』(1941)の脚本家として活躍したジョー・グラントからインスピレーションを得たという。2005年に97歳を迎える1週間前に亡くなった彼の口癖は、「見る人たちが持ち帰る“お土産”は何かね」だったのだそう。この言葉に導かれてこの作品は紡ぎ出されていったのだ。

カールじいさんは本当に大切なものを見つけ出せるのか。人生最初で最後、ドキドキハラハラの大冒険をお見逃しなく。

【ストーリー】
78歳のカールじいさんは、妻に先立たれ、思い出が詰まった家で1人暮らしをしていた。幼なじみのふたりは、冒険家チャールズ・マンツに憧れて、南米の“パラダイスの滝”に行こうと約束していた。ある日、カールじいさんは、約束を果たそうと、住み慣れた家に無数の風船を結びつけ、滝を目指して大空へ!偶然空飛ぶ家に乗り合わせた少年ラッセル、南米で出会う不思議な犬ダグと共に、冒険の旅が始まる。

『カールじいさんの空飛ぶ家』(2009 米)
監督:ピート・ドクター
共同監督:ボブ・ピーターソン
製作:ジョナス・リヴェラ
製作総指揮:ジョン・ラセター、アンドリュー・スタントン
原案:ピート・ドクター、ボブ・ピーターソン、トム・マッカーシー
脚本:ボブ・ピーターソン、ピート・ドクター

出演 ()内は声の出演、※は英語版
カール・フレドリクセン:(飯塚昭三/※エド・アズナー)
ラッセル・キム:(立川大樹 /※ジョーダン・ナガイ)
ダグ:(松本保典/※ボブ・ピーターソン)
アルファ:(大塚芳忠/※ボブ・ピーターソン)
ベータ:(檀臣幸/※デルロイ・リンド)
ガンマ:(高木渉/※ジェローム・ランフト)
トム:(楠見尚己/※ジョン・ラッツェンバーガー)
エリー:(松元環季/※エリー・ドクター)
カール(少年時代):(吉永拓斗/※ジェレミー・レアリー)
チャールズ・マンツ:(大木民夫/※クリストファー・プラマー)

写真提供:(C)日テレ

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