子育てをする中や医療に携わってきた中で、健康を守ることについて深く考えるようになり、一宮市議会議員となったささのりなさん。
子どもたちが将来にわたって安心して暮らすことができる街を残すために教育の改革や地域のコミュニティの活性化などに取り組もうとしています。
母親の目線で安心できる行政に変えていきたい。今回はささのりなさんに、市議会議員としてどのような活動をしていきたいか、お話を伺いました。
娘が救急車で運ばれ、行政がすべきことの課題を感じはじめた
選挙ドットコム編集部(以下、編集部):
政治家になろうと思ったきっかけを教えてください。
ささのりな氏(以下、ささ氏):
子育てをする中で、健康を守るために行政がすべきことは何か?現状のままでいいのか?と考える機会が増えました。
私の娘が生後7カ月の頃、予防接種を打った翌日に痙攣を起こし、救急車で運ばれたことがありました。
そのとき、病院からは「予防接種と痙攣の因果関係は認められない」「症状について責任は持てない」などと言われ、てんかんの疑いがあると薬も処方されたのですが、予防接種直後の発症なのに無関係とされた診断には疑問を抱きました。
私の実家は置き薬と漢方薬の販売店をしており、私自身これまで医療に携わってきた身でもあります。
薬を選定する際には効能だけでなくリスクを伝えることが当たり前です。
しかし予防接種においては、リスクをきちんと伝えるという視点が欠けているのではないかと感じました。
編集部:
そういった不安を持っているお母さんたちは多そうですよね。
ささ氏:
そうなのです。
私は娘の痙攣の後、予防接種について医学博士の先生に来てもらって自主的に勉強会を開きました。
そこでは、メリットだけでなくデメリットもあるということについて説明をして頂いたのですが、一宮市だけでなく、市外からもたくさんのお母さん方が来て頂いて、たった半月の告知だったにも関わらず、約80人もの参加者が集まりました。
それだけ多くのお母さんたちが子どもの健康について不安に思っているのだと感じましたね。
編集部:
その後、どうして市議会議員になろうとしたのか教えてください。
ささ氏:
参政党で政治の学びを始めた父を通じて出馬のお誘いを頂いたのがきっかけです。
まだ娘は小学6年生で、小学1年生の息子もおり、私自身が3年間の鍼灸学校を卒業したばかりだったので最初は断ろうと考えていました。
ただ、出馬について息子が、最初は「また、お母さんが忙しくなると寂しくなるから嫌だ」と言っていたのが、一緒に話を聞いていくうちに「やった方がいいよ」と言ってくれたのです。
こうした子どもたちの未来のために自分ができることを頑張りたいと思い、市議会議員になることを決意しました。
子どもたち一人ひとりに合わせた教育を
編集部:
市議としてどんな活動をしているか教えてください。
ささ氏:
未来を担う子どもたちの健康や、教育の充実のために力を尽くしたいと思っています。
市議会の一般質問では新型コロナのワクチンの後遺症についても指摘しました。
これまであまり取り上げられてこなかった後遺症に関する数値について議会で問題をシェアすることができたのは大きな一歩だったと思っています。
また、コロナ禍の中で続いてきた子どもたちへの成長の妨げも出ている学校内でのマスクの着用や、給食のときの黙食についても、社会が正常化していく中で、子どもたちも保護者の方も皆んなで現状を学びながら早く通常に戻して欲しいと働きかけました。
編集部:
子どもの教育について他にも取り組みたいことはありますか?
ささ氏:
子どもたち一人ひとりが自ら考え行動できる教育を推進したいと思っています。
私は不登校の子供たちが学んだり、友達と過ごしたりできるフリースクールの視察もしたのですが、しっかりと自分を持って活動している子どもたちが多く、感銘を受けました。
一方で、フリースクールに行くのにはお金もかかるため、そういった教育の受け皿にたどり着けていない子どもも多くいるのではないかと思います。
そのため、一般の小中学校の中にも、子どもたちが自由に学べるような場を整備してあげられると良いのではないかと考えています。
現在、一宮市では中学校19校のうち5校には設置されていますが、まだまだ各校への設置や小学校にも必要だと感じています。
また、不登校の子どもを抱える親御さんが悩みを相談できるような場、同じ境遇にいる人たちでお話ができるコミュニティーなども作っていきたいです。
商店街の活気を取り戻したい
編集部:
他にも力を入れて取り組みたいことはありますか?
ささ氏:
子どもたちが将来も住みたい街だと思えるよう、魅力的な街づくりをしていきたいと考えています。
少子高齢化の中で世代間の交流が減ってしまい、地域の伝統がだんだん失われてしまっています。
一宮市にも「一宮七夕まつり」という有名なお祭りがあり、昔は歩くのが大変なくらい人がたくさん来ていたのが、最近は商店街もシャッターを下ろしたところが増えてきて、活気がなくなってきてしまっています。
地域の魅力を引き出し、コミュニティを活性化することで、再びお祭りや商店街を活性化していきたいですね。
編集部:
具体的にはどのような取り組みをしていきたいですか?
ささ氏:
例えば、商店街で今は閉店してしまっているお店を活用して、子どもたちの学びの場としたり、地域の人たちが気軽に集まることができる場としたりすることで、再び活気を取り戻すことが出来るのではないかと考えています。
また、他の地域では商店街を宿泊施設として再利用するという取り組みもされているそうです。
このような新しいチャレンジが商店街に賑わいを生むことに繋がるのではないかと考えています。
子育てをしながら政治ができる時代へ
編集部:
母親として子育てをしながら市議として仕事をするのは大変ではないですか?
ささ氏:
大変ですが、子育てをしている若い人も市議ができるような社会にしていきたいです。
私も子どもが小さいので一緒に登庁することがあります。
一宮市議会には今年、新しく女性議員のための更衣室が作られました。
更衣室という名前ではあるのですが、そこで子どもの勉強を見ながら仕事をすることができるような場にもなっています。
こういった設備がどんどん広がっていくと良いと思いますね。
また、私は市議1期目のうちに3人目の子どもを産みたいと考えています。
どうしても市議になると、出産を控えてしまったりすることが多いようなのですが、市議をしながらも出産、育児ができるような環境でないと、女性が子育てをしやすい地域を作ることはできないと思っています。
様々な反響もあるかもしれませんが、これも政治家としての1つのチャレンジにしていきたいですね。
市民の声が届く市議会に
編集部:
息抜きにしている趣味などはありますか?
ささ氏:
ウルフルズなどのロックバンドが好きで、市議になる前は家族でライブやフェスに行って体を揺らしながら音楽を楽しんでいました。
今はライブに行く時間はなかなか取れないですが、休憩時間には好きなアーティストの曲を聴くことでリラックスしていますね。
編集部:
最後に市民に向けて訴えたい想いを聞かせてください。
ささ氏:
今は政治に興味や関心を持つ人がどんどん少なくなってきていると思います。
ただ、市議会は市民の皆様の声をたくさん反映できる場ですので、そうしたこともSNSなどを通じて発信していきたいですね。
身近な方の声を届けられれば、若者も政治に興味を持つようになり、地域はどんどん良くなっていくと思います。
そのように政治や地域を良くするような活動を進めていきたいです。
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