茨城県知事、被害届提出の方針 ビッグモーター前道路の街路樹枯死

記者会見する大井川和彦知事=県庁

中古車販売大手「ビッグモーター(BM)」の茨城県内3店舗前で街路樹が枯れたり、植栽がなくなったりしている問題で、同県の大井川和彦知事は4日、聞き取り調査で店側が除草剤使用を認めた場合でも、県警に被害届を提出する方針を示した。県はこれまで、店側が認めた際はまず原状回復を求め、被害届の提出については「検討」にとどまっていたが、より厳正な対処を行う。

街路樹や植栽がなくなっているのは、ひたちなか店(ひたちなか市新光町)、つくば店(つくば市学園の森)、アウトレット阿見店(阿見町よしわら)の3店舗前の県道や県管理の国道。県の現地調査などで判明し、管轄の各土木事務所が除草剤使用の有無など店側から聞き取りを進めている。

大井川知事は同日の定例会見で「聞き取りで(除草剤使用を)認め、まかれたことが分かれば直ちに被害を届ける」と説明。認めなくても、除草剤の成分が土壌から確認されれば、県警に相談した上で被害届を出すとした。

県道路維持課は7月31日、除草剤使用を認めた場合には原状回復を求めるとしつつ、被害届提出に関しては「検討する」との言及にとどめていた。

BM側は同社ホームページで「複数店舗で除草剤等による影響により枯れた可能性が高い」として、「原状回復に向けた手続きを行う」と表明している。

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