出校日にサプライズ 龍郷町=美大生が小学校で黒板ジャック

武蔵野美術大学(東京都)の学生が美術の楽しさを伝える「黒板ジャック」が8月1日、鹿児島県奄美大島・龍郷町内の小学校2校であった。夏休み期間中の出校日で登校した児童たちは教室に出現したアートに、驚きの表情を浮かべた。

鶏飯と鶏の絵を鑑賞する武蔵野美術大学の学生と大勝小学校の児童=8月1日、龍郷町

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黒板ジャックは武蔵野美術大学の「旅するムサビプロジェクト」の活動の一つ。美大生がサプライズで黒板に絵を書くことで、子どもたちの美術への関心を引き出すことを目的としている。今回は大学側からの依頼を町が快諾して実現した。

大学側からは学生6人を含む8人が7月29日に来島。30、31の両日、赤徳小学校と大勝小学校で絵を書き上げた。

大勝小学校(徳永由美子校長、児童138人)では、各学年と特別支援教室計8カ所の黒板にヤドカリやウミガメ、鶏飯など奄美大島を連想させる絵が描かれた。児童の一人は「ウミガメとサンゴ礁がカラフルに描かれていて、きれいでびっくりした」と話した。

大勝小学校は夏休み期間中、黒板の絵を保存する。黒板ジャックのリーダーを務めた武蔵野美術大学芸術文化学科3年のPANG SIJIA(ホウ ツカヨシ)さん(23)は「南国の島を想定して描くことができた。絵を見た子どもたちの笑顔が、今後の創作意欲につながる」と語った。

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