建築端材、燃料にサウナ 山形の工務店・古民家ライフが開業

天然地下水を使った水風呂やウッドデッキなども整備したサウナ=山形市新山

 古民家の技術を生かした住宅建築などを手がける工務店「古民家ライフ」(山形市、高木孝治社長)は5日、同市新山の同社敷地内に完全予約制のサウナをオープンさせる。建築の際に出る端材をまきストーブの燃料に使用し、地域の資源を最後まで大切に使い切る古民家と里山の精神を伝える場としても活用する。

 同社は県内や宮城県産の木材を使った住宅建築や、古民家の改修・マッチング、古民家に残された古道具などを販売する店舗「発酵素材」の運営などを行う。

 高木社長(47)は建築物としての古民家だけでなく、自然と人間が曖昧な境界の中で入り交じった里山の暮らしそのものの価値を重視してきた。木材などの資源を地域内で循環させるという、里山の暮らしの知恵を現代版にアレンジ。体験の場として、端材を使ったサウナの設置を計画した。サウナにはキャンプスペースも併設。井戸を掘って天然の地下水を利用した水風呂も楽しめる。熱した石に水をかけ、蒸気で発汗を促す「ロウリュ」にも使う。

 同社では、生きている材料によって住人と共に成長する住宅の在り方を「発酵」と表現しており、サウナを含む同社の敷地全体を「発酵と暮らしの里山」として整備を進める方針。サウナの利用は午前10時、午後1時、同4時からの2時間単位で1万円から。定休日は水、木曜日。問い合わせは発酵素材023(616)4528。

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