損保大手3社、株価に暗雲 相次ぐ不祥事、信頼失墜も

損害保険ジャパンのロゴマーク

 SOMPOホールディングス(HD)など損害保険大手3社の株価に暗雲が垂れ込んでいる。中古車販売大手ビッグモーター(東京)の自動車保険金の不正請求問題を巡り、ガバナンス(企業統治)への懸念が深まったためだ。企業向け保険を巡っても不祥事が明るみに出て、市場の信頼は失墜寸前だ。

 「マネジメント(経営)への不信感はすぐには払拭されないだろう」。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の辻野菜摘シニアアナリストは7月31日付のリポートでSOMPOHDの投資判断を引き下げた。

 SOMPOHDの株価は7月6日に6685円の年初来高値を付けたのを境に下落傾向となり、8月4日の終値は5884円。中核子会社の損害保険ジャパンがビッグモーターに事故車両修理をあっせんし、見返りに保険契約を割り振ってもらうといった蜜月関係があらわになった。

 同じように中核子会社がもたれ合いの関係だった東京海上ホールディングスやMS&ADホールディングスの株価もさえない展開が続いている。

損害保険大手3社の株価の変化

© 一般社団法人共同通信社