米、産後うつに初の飲み薬承認 「患者に有益な選択肢」

米東部メリーランド州にある食品医薬品局(FDA)本部(ロイター=共同)

 【ワシントン共同】米食品医薬品局(FDA)は4日、製薬企業セージ・セラピューティクスとバイオジェンが開発した産後うつに対する初の飲み薬の製造販売を承認した。従来の薬は静脈注射薬で、医療施設で60時間にわたり投与を受ける必要があった。

 産後うつは妊娠後期から出産数カ月後にかけて1割ほどの女性に発症する。深刻な場合は患者の生命を脅かし、母子の関係を損なうことで、子どもの発達に影響を及ぼす可能性もある。飲み薬の承認は、多くの患者に有益な選択肢をもたらすとしている。

 今回承認された「ズラノロン」は毎日夜に1回、2週間続けて飲むのが基本。臨床試験では、症状改善効果を確認した。

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