京大出身の難聴ボクサーがプロテスト合格 神戸・真正ジム所属の31歳、デビュー目指す

プロテストに合格し、笑みを見せる真正ジムの岡森祐太=神戸市立中央体育館

 真正ボクシングジム(神戸市東灘区)に所属する、耳の不自由な岡森祐太(31)が5日、神戸市立中央体育館でプロテストを受験し、合格した。岡森は京大出身。生まれつき耳が聞こえにくく、普段は補聴器を装着して生活している。

 大阪府吹田市出身。大阪・関大一高時代は日本拳法に取り組んだ。京大経済学部に入った後、アマチュアボクシングを始め、配慮を受けながら試合にも出場していたという。

 現在、会社勤めをしながらトレーニングを重ねる岡森はこの日、補聴器を外してプロテストに臨んだ。通常、ラウンド終了10秒前には拍子木を鳴らしてボクサーに知らせるが、日本ボクシングコミッション(JBC)は光を当てて伝えるなどの配慮をした。

 岡森は「よかったです。(今後は)試合に出られたら」と喜びを口にした。今後プロデビューを目指す。(藤村有希子)

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