手術から4年が過ぎ、たくさんの患者さんとお話する中でよく聞くことがあります。
『私の治療これでいいんだっけ？』
『どうしてこの治療しているんだろう・・・』
『先生に聞きたかったけど聞けなかった』
納得して治療を受けるために、治療のことをしっかり知ってほしい。
ひとりの乳腺外科医の先生が立ち上がりました。
谷野裕一先生です。
私は神戸大学にいらっしゃったころ、YouTubeライブをご一緒して知り合いました。
先生がこの春から取り組み始めたのはオンラインのセカンドオピニオンです。
先生は日々ＹｏｕＴｕｂｅや講演会などで情報を発信されていますが、
それでも解決しにくいのは個別の治療に関する相談、です。
乳がんは特に『個別化医療』。治療も副作用もとなりのひとと全く同じということはありません。
谷野先生は発信するなかで、患者さんから個別の質問を受けることがあり、
やはりきちんと画像もどんな治療をしてきたかも見ないと判断できないと感じていました。
再発治療中の人でも体調を整えることで、副作用を抑え、自分の生活を充実させながらがん治療を続ける患者さんも見てきている、といいます。
オンラインを使えば
これまでの治療の経緯をもう一回解説してほしい、
治療法がないと言われたが、どう考えたらいいか困っている
昼間に家族全員が病院にいけず、離れたところにいる家族が一緒に聞きたいと思っている、
など様々な要望に応えることができるといいます。
予診やカウンセリングを担当する臨床心理士の方も加わり、手ごたえも感じている、とのこと。
受けられた方は『家族と患者が感じている治療に対する考え方のズレがわかり、同じ視点にたって
今後を考えられるようになった。普段聞けない本音や思いにも触れられた』と感想を寄せています。
治療は納得して受けたほうがいい、私もそう思います。
隠れた思いや表面的な困りごとにとどまらない悩みを引き出していく。
地方でもオンラインを使って、医療の不安をなくすことでいい人生を送ってほしい、と先生は話します。
健康保険が使えないことから、決して安いものではありません。
状況によって受けられないこともあります。
でもそういう選択肢がある、ということを知っているだけでもよいのではないかと思うのです。
乳腺外科医35年の経験でまだできることがあるのではないか。新たな先生の挑戦でもあります。
★講演会＃３ in札幌
8月27日（日）午後2時40分～ 会場：TKP札幌ビジネスセンター
料金など詳しくはホームページまで
（オンライン参加もできます）
◇谷野メディカルアソシエイツ
https://www.breastlife.com/events
