外国客船「MSCベリッシマ」(17万1598トン、乗客定員5655人、マルタ船籍)が4日、宮古港に初寄港した。岩手県内に寄港した客船で過去最大で、多くの見物客が駆けつけた。乗船客は宮古市内外で観光を楽しみ、地元は官民一体でもてなした。
午前7時すぎ、全長315メートル、デッキ19層におよぶ高層マンション群のような船体が藤原埠頭(ふとう)に接岸した。花輪中の全校生徒が花輪鹿子踊りなど三つの郷土芸能を披露し、大久保璃空(りく)さん(3年)は「離れた場所からも見えるほど大きくてびっくりした。宮古のおいしいものや人の優しさを感じてほしい」と願った。
船は2日に横浜を出発し11日まで東北や韓国・釜山を巡る。乗船客数は非公表だが多くは日本人で、バスや三陸鉄道で沿岸各地や盛岡市での観光を楽しんだ。埠頭でも特産品を販売し、地元の高校生が外国人乗組員に平仮名などで名前を書いた短冊をプレゼントした。