気温が同じでも数値違う…「暑さ指数(WBGT)」って何? 気象庁などの熱中症警戒アラート発表基準

福井県福井市の暑さ指数

 福井県内は厳しい暑さが続き、7月27日以降11日連続で熱中症警戒アラートが発表されている。熱中症の搬送者数と相関性が高いとされる「暑さ指数(WBGT)」に基づいており、環境省の熱中症予防情報サイトで、県内9地点を含む全国約840地点の指数が確認できる。県内は6、7日も指数31以上の「危険」な状態が予測され、気象台などは熱中症対策への活用を呼びかけている。

 暑さ指数は、熱中症予防を目的に1954年に米国で提案された。人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目。単位は「℃」だが、気温だけでなく、湿度、地面や建物などから出る輻射(ふくしゃ)熱を考慮している。

 指数31以上は「危険」、28以上31未満は「厳重警戒」、25以上28未満は「警戒」、21以上25未満は「注意」、21未満は「ほぼ安全」の5段階に分類される。31以上で「運動は原則中止」とされる。

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 福井県内の指数は、気象庁が観測した気温、湿度、気圧、風速、日射量の五つのデータを用いて算出している。福井市の7月27日と同31日は、算出時点の気温は同じ33.1度だったが、指数は31.3と28.8で異なり、湿度が高い27日の方が指数も高かった。福井市では7月25日以降、指数31以上の「危険」が11日以上続いている。

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 熱中症警戒アラートは、指数が33以上の地点があると予測された場合に、熱中症の危険性が極めて高くなるとして、環境省と気象庁が県単位で発表している。

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