海水浴は「子どもから目を離さない」 岩手県内専門家が注意訴え

海上アスレチックでライフジャケットを着けて遊ぶ参加者。暑い日が続く岩手県内で、水難事故に注意が必要だ=陸前高田市

 暑い日が続き、涼を求めて海や川へ繰り出したくなる夏休みシーズン。全国各地で、水難事故が相次いでいる。開放感で注意力が低下した瞬間が落とし穴に。岩手県内の専門家は「子どもから目を離さない」「一人で泳いで助けに行かない」など大切な命を守る行動を訴える。

 陸前高田市の高田松原海水浴場で人気の海上アスレチック「ウオーターパーク」(全長30メートル、幅45メートル)。笛付きの蛍光色ライフジャケットを着た子どもたちが、高さ3メートルほどの滑り台から勢いよく海へ飛び込む。

 安全のため救命胴衣の着用を義務付ける。施設の企画・運営会社NALU(奥州市)は監視員5人を常駐させ、事前説明や中学生以下に保護者同伴を求めるなど対策を徹底する。千葉明宏社長(27)は「海は危険と隣り合わせ。遊びに夢中の子どもが保護者とはぐれるなどの危険を考慮している」と力を込める。

 「大人が子どもから目を離した時に事故が起こる。一瞬でも命取りになる」。大槌町などで活動する盛岡ライフセービングクラブの松原浩一代表(57)は注意喚起する。

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