祭りで宿不足 ならば快適なキャンピングカー泊を 青森で実証実験

観光客が泊まるキャンピングカー
ゆったりとくつろげるキャンピングカーの室内

 青森ねぶた祭を楽しんだ後は快適な車中泊を-。祭り期間中の宿泊施設不足解消に向け、青森県は今夏、観光客に豪華な設備のキャンピングカーに泊まってもらう実証実験を行う。5日、宿泊地とした青森市のモヤヒルズキャンプ場で、使用するキャンピングカー2台を報道陣に公開した。

 実験は、全国各地の祭りのプロモーションなどを行う「オマツリジャパン」(東京)に委託して実施する。同社が提供するねぶた祭のプレミアム観覧席を購入した県外客3人をモニターに選定。1泊2日で滞在してもらい、泊まり心地についてアンケートを行う。

 輸入車のキャンピングカーは長さ約7.5メートルで、子どもを含めて4、5人が利用できる大型車両。広いキッチンやリビング、リクライニングソファ、ダブルベッドを備え、まるで高級ホテルの寝室のような感覚が味わえるという。市街地、駅・空港との送迎も行う。

 今後はアンケートの結果を踏まえ、車両の増備や、県内各地の祭りをキャンピングカーで巡る広域周遊にもつなげたい考え。

 同社オマツリ暮らし創造部の菅原健佑部長は「宿が取れないためねぶたに来られない人もいるが、新たなホテルの建設には相当な額がかかる。キャンピングカーを受け皿として活用することで経済効果の取りこぼしを防ぎつつ、移動して他の地域も回れる観光モデルを作っていけたら」と話した。

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