学校ポスター作り挑戦 魅力発信へ素材写真撮影 三戸高校「クリエイティ部」 初の具体活動

学校近くの急坂で撮影するクリエイティ部のメンバーとプロのクリエーター
撮影した画像を確認するクリエイティ部の部員とクリエーター(左)

 青森県外から生徒を受け入れる「全国募集」導入校となった三戸高校に今年誕生した「クリエイティ部」の生徒たちが7月24~27日の4日間、クリエーターのアドバイスを受けながら学校の魅力を発信するポスター作りに挑戦した。初の具体的活動とあって当初、生徒には少し戸惑いもあったが、学校の良い点、悪い点を見つめ直し、積極的にアイデアを出し、素材の写真を撮影、ポスター案を作り上げた。

 「広告は永遠の邪魔者。どうすれば見てもらえるか考えよう」。写真家・コピーライターの日下慶太さん(46)が、文字や写真をこれでもかと詰め込んだポスター例を見せながら、客観性、サービス精神、シンプルが大事とし「ワンビジュアル、ワンコピー(写真1枚、文字情報一つ)」の大切さを説明した。

 生徒7人に対し、県内で活躍するプロクリエーターに日下さんを含め7人。マンツーマンというぜいたくな態勢で、アイデア出しを進め、学校を端的に表す言葉「タグライン」と、キャッチコピーを紙に書き出した。初日はなかなかまとまらなかったが、2日目、3日目と時間を追うごとに面白いアイデアが出て「唯一無二」のポスター作りに手応えが出始めた。

 キャッチコピーなどからイメージし、学校前の急坂、テニスラケット、教室で席に着く武士、下校時の道とリンゴ、先生とゲーム、三戸望郷大橋で叫ぶ-といった素材を、初めて手に取る一眼レフカメラなどで撮影。今年、始まった昼食提供は、新学期が始まってから撮影することになったものの、他はほぼ、ポスターの形が出来上がった。

 「字と図」の吉田進さん(十和田市)は「アイデアを手渡すと、柔軟に軌道修正をして、どんどん良い案が出てくる」と感心した様子。1年の松澤風花さん(15)は「写真の撮り方など、知らないことを学べてうれしかった」と、考えを形にする楽しさに目覚めた様子。ポスターはひとり1枚を制作、今後、クリエーターと意見を交わしながらアイデアを磨き上げ、9月ごろ、ポスターを完成させる。

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