映画キングダム最新作、合戦シーンのロケ地は中国?それとも…実は兵庫の採石場跡

人気映画「キングダム」の撮影に使われた採石場跡=赤穂市福浦

 現在公開中の映画「キングダム 運命の炎」で、兵庫県赤穂市福浦の採石場跡が、主演の山崎賢人さんも登場する合戦シーンのロケ地になっている。新型コロナウイルス禍で海外ロケが制限される中、国内で広大な土地を探していた映画製作会社の目に留まったという。(小谷千穂)

 映画「キングダム」シリーズは同名人気漫画の実写化で、紀元前の中国を舞台に戦争孤児の少年と若き王の数奇な運命を描く。7月28日封切りの「運命の炎」は第3弾。壮大なスケールを表現するため、コロナ禍前に製作された第1弾は、大半が中国で撮影された。

 関係者によると、「運命の炎」に登場する赤穂の採石場跡は、海岸沿いの山肌から土石を採掘してできた幅約90メートル、奥行き約160メートル、深さ約20メートルの土地。2021年4月、主演の山崎さんや清野菜名さん、片岡愛之助さんらが参加し、約1週間かけて撮影した。

 土地を所有する兵庫奥栄建設広陽工場によると、盾と矢を持ったエキストラやスタッフらを含め、300人ほどが集結し、多くの馬もいたという。地元の建設会社なども整地や美術に協力した。

 同工場長の男性(70)は「作品の中では赤穂だと気付かないと思うが、エンドロールを見て驚いてほしい」と話していた。

 「キングダム 運命の炎」は、JR播州赤穂駅前のプラット赤穂シネマでも上映中。予告編でも赤穂のロケ地が映っているという。

 採石場跡は一般の立ち入り禁止。

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